研究課題/領域番号 |
19390425
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
峯岸 敬 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00209842)
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研究分担者 |
伊藤 理廣 群馬大学, 医学部, 准教授 (20282402)
篠崎 博光 群馬大学, 医学部, 教授 (30334139)
五十嵐 茂雄 群馬大学, 医学部, 講師 (60343084)
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キーワード | LH-R / E2 / FSH-R / β-グリカン / TGF-β |
研究概要 |
我々は、ヒトLHレセプターcDNAをクローニングした際に、短いレセプター(LH-RS)のmRNAの存在を報告した。さらに、このLH-RS蛋白が細胞内輸送においてLH-Rに対して抑制的に働くことが判明した。今回は、蛋白の細胞内移動に関与するモレキュラーシャペロンに注目し、LH-RとLH-RSに結合するシャペロンを検討すると、GRP78は、LH-Rに結合するが、LH-RSには結合しないことが判明したため、GRP78はLH-Rの発現に重要な働きをすると予想して実験を進めた。 GRP78は小胞体において蛋白が高次構造を獲得するのに関与している分子シャペロンである。我々は、LHレセプター(LHR)を恒常的に発現している細胞(LHR ce11)にGRP78を発現させるとLHRとGRP78が結合し、更にGRP78発現量依存的にLHR発現が増加することを確認した。ヒト及びラットgenomic DNA libraryをtemplateとして、GRP78promoter領域と考えられるGRP78遺伝子上流領域をluciferasereporter vectorに組み込んだplasmidを作成した。これをLHR cellにtransfectし、ホルモンを添加した上でpromoter活性を測定した。ヒト、ラットともhCG添加に伴いGRP78 promoter活性の上昇がみられ、またhCGにエストロゲンを加えることで若干ではあるが更なるpromoter活性上昇がみられた。LHR発現量変化をもたらすhCGによりGRP78 promoter活性が変化することで、LHR発現調節にGRP78が関与することを強く示唆する結果が得られた。さらに体外受精プログラムで採取されたヒト穎粒膜細胞のRT-PCR解析によると、35才以上の方のGRP78量がそれより若い方の発現に比較して減少していた。これは、外部からのhCG投与後の変化であるので、加齢による卵の成熟度の低下とhCGに対する反応性の低下が相関するかと考えられ、卵の成熟不全とGRP78量の減少の関連することが示された。
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