癌の進展に対して抑制的に作用するヒトモノクローナル抗体の開発

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19390430
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 産婦人科学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 青木 大輔 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30167788)
• 研究分担者: 進 伸幸 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90206459) ; 鈴木 直 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90246356) ; 鈴木 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00255514) ; 阪埜 浩司 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70265875) ; 平沢 晃 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90296658)
• 研究協力者: 笈川 文子 慶應義塾大学, 医学部, 研究員
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• キーワード: 婦人科癌 / 抗体医薬 / モノクローナル抗体 / 糖鎖抗原 / CD166

研究概要

我々が開発した婦人科癌特異的なヒトモノクローナル抗体HMMC-1は、ヒト子宮体癌細胞に対して抗腫瘍活性を持つ。HMMC-1抗原解析の結果、少なくとも糖タンパク質CD166であることが判明し、CD166分子上の糖鎖が抗体の機能を担っていることが示唆された。HMMC-1抗原糖鎖は硫酸化修飾を受けており、CD166分子上の糖鎖に付加している硫酸基がHMMC-1の抗腫瘍活性に関与していることが推定された。

研究成果

• [雑誌論文] Overexpression of class IIIβ-tubulin predicts good response to taxane-based chemotherapy in ovarian clear cell adenocarcinoma. (2009)
  • 著者名/発表者名: Aoki D, Oda Y, Hattori S, Taguchi K, Ohishi Y, Basaki Y, Oie S, Suzuki N, Kono S, Tsuneyoshi M, Ono M, Yanagawa T, Kuwano M
  • 雑誌名: Clin Cancer Res 15(4) ページ: 1473-1480
  • 査読あり
• [雑誌論文] Human monoclonal antibody for ovarian clear cell carcinoma-2, a human monoclonal antibody with antitumor activity against ovarian cancer cells that recognizes CA125-like antigen. (2008)
  • 著者名/発表者名: Suzuki N, Tamada Y, Shigirahara K, Suzuki A, Susumu N, Ishida I, Aoki D
  • 雑誌名: Int J Gynecol Cancer 18 ページ: 996-1006
  • 査読あり
• [雑誌論文] Can ABCF2 protein expression predict the prognosis of urerine cancer? (2008)
  • 著者名/発表者名: Nishimura S, Tsuda H, Miyagi Y, Hirasawa A, Suzuki A, Kataoka F, Nomura H, Chiyoda T, Banno K, Fujii T, Susumu N, Aoki D
  • 雑誌名: Br J Cancer 99 ページ: 1651-1655
  • 査読あり
• [雑誌論文] Establishment of an ovarian metastasis model and possible involvement of E-cadherin down-regulation in the metastasis. (2008)
  • 著者名/発表者名: Kuwabara Y, Yamada T, Yamazaki K, Du WL, Banno K, Aoki D, Sakamoto M
  • 雑誌名: Cancer Sci 99(10) ページ: 1933-1939
  • 査読あり
• [雑誌論文] Epigenetic inactivation of the CHFR gene in cervical cancer contributes to sensitivity to taxanes. (2007)
  • 著者名/発表者名: Banno K, Yanokura M, Kawaguchi M, Kuwabara Y, Akiyoshi J, Kobayashi Y, Iwata T, Hirasawa A, Fujii T, Susumu N, Tsukazaki K, Aoki D
  • 雑誌名: nt J Oncol 31(4) ページ: 713-720
  • 査読あり
• [雑誌論文] Biological and therapeutic significance of MUC1 with sialoglycans in clear cell adenocarcinoma of the ovary. (2007)
  • 著者名/発表者名: Tamada Y, Takeuchi H, Suzuki N, Susumu N, Aoki D, Irimura T
  • 雑誌名: Cancer Sci 98 ページ: 1586-1591
  • 査読あり
• [学会発表] 新たな治療を求めて卵巣明細胞腺癌に対する新たな分子標的治療の開発を志向した基礎的研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 鈴木直
  • 学会等名: 第47回日本癌治療学会学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20091022-20091024
• [学会発表] 子宮体癌における腹腔細胞診の臨床的意義と新規診断マーカーの検索 (2009)
  • 著者名/発表者名: 冨永英一郎, 進伸幸, 赤羽智子, 山上亘, 東口敦司, 平沢晃, 青木大輔
  • 学会等名: 第50回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大津
  • 年月日: 20090926-20090927
• [学会発表] 婦人科癌特異的ヒトモノクローナル抗体HMMC-1の細胞増殖抑制作用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 笈川文子, 鈴木淳, 相川京子, 川本元子, 青木大輔
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 20081209-20081212
• [学会発表] ワークショップ:再発卵巣癌に対する治療戦略-卵巣癌初回治療後のサーベランスの観点から- (2008)
  • 著者名/発表者名: 野村弘行, 鶴田智彦, 山上亘, 片岡史夫, 平沢晃, 冨永英一郎, 鈴木淳, 津田浩史, 進伸幸, 青木大輔
  • 学会等名: 第46回日本癌治療学会総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20081030-20081101
• [学会発表] ワークショップ:標準治療を施行した進行上皮性卵巣癌の網羅的探索 (2008)
  • 著者名/発表者名: 永英一郎, 荒尾徳三, 津田浩史, 山上亘, 野村弘行, 平沢晃, 鈴木淳, 進伸幸, 西村貞子, 青木大輔, 西尾和人
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20081028-20081030
• [学会発表] ワークショップ:エピジェネティック異常により発現抑制される子宮体がん関連癌抑制遺伝子のMPA療法における役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 鶴田智彦, 井本逸勢, 平沢晃, 小崎健一, 阪埜浩司, 進伸幸, 青木大輔, 稲澤譲治
  • 学会等名: 第67回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20081028-20081030
• [学会発表] nteractive session:tumor board:endometrial (uterine-confined) (2008)
  • 著者名/発表者名: Aoki D
  • 学会等名: I 12th biennial meeting international gynecologic cancer society (IGCS)
  • 発表場所: Bangkok
  • 年月日: 20081025-20081028
• [学会発表] シンポジウム:子宮内膜癌の発ガンメカニズム (2008)
  • 著者名/発表者名: 進伸幸, 平沢晃, 阪埜浩司, 青木大輔
  • 学会等名: 第40回日本臨床分子形態学会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 20081003-20081004
• [学会発表] 子宮体癌におけるhypoxia-inducible protein2 (HIG2)蛋白発現 (2008)
  • 著者名/発表者名: 津田浩史, 西村貞子, 進伸幸, 阪埜浩司, 片岡史夫, 河村直樹, 青木大輔
  • 学会等名: 第44回日本婦人科腫瘍学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 20080717-20080719
• [学会発表] 子宮体癌高転移株の細胞表面糖鎖および分子発現解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 鈴木淳, 山上亘, 冨永英一郎, 末盛友浩, 野村弘行, 片岡史夫, 平沢晃, 進伸幸, 青木大輔, 吉村泰典
  • 学会等名: 第60回日本産科婦人科学会学術講演会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20080412-20080415
• [学会発表] ヒトモノクローナル抗体HMMC-1標的抗原が卵巣癌細胞の後腹膜リンパ節転移に与える影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 冨永英一郎, 鈴木淳, 鶴田智彦, 山上亘, 野村弘行, 片岡史夫, 平沢晃, 進伸幸, 青木大輔
  • 学会等名: 第7回日本婦人科がん分子標的研究会学術集会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-07-18
• [学会発表] 婦人科癌特異的ヒトモノクローナル抗体HMMC-1の抗原解析と細胞増殖抑制作用 (2007)
  • 著者名/発表者名: 笈川文子, ストリート美代子, 有山宏美, 奥村佳代, 川本元子, 鈴木淳, 青木大輔, 石田功, 相川京子
  • 学会等名: 第30回日本分子生物学会・第80回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20071211-20071215
• [学会発表] ヒトモノクローナル抗体HMMC-1の子宮体癌細胞に対する増殖抑制効果の検討 (2007)
  • 著者名/発表者名: 笈川文子, 鈴木淳, 冨永英一郎, 末盛友浩, 市川義一, 野村弘行, 片岡史夫, 平沢晃, 進伸幸, 青木大輔
  • 学会等名: 第46回日本臨床細胞学会秋期大会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20071130-20071201
• [学会発表] Establishment and characterization of an Endometrial cancer lymph node metastasis mouse model (2007)
  • 著者名/発表者名: Kyoung-Young Seo, A. Suzuki, H. Nakagawa, W. Yamagami, H. Nomura, T. Suemori, N. Susumu, Y. Yshimura, D. Aoki
  • 学会等名: The XXth asian and oceanic congress of obsterics and gynecology
  • 発表場所: Tokyo Japan
  • 年月日: 20070921-20070925
• [学会発表] 卵巣癌細胞に発現するHMMC-1認識抗原がリンパ節転移能へ与える影響についての検討 (2007)
  • 著者名/発表者名: 冨永英一郎, 鈴木淳, 鶴田智彦, 末盛友浩, 山上亘, 東口敦司, 野村弘行, 平沢晃, 進伸幸, 青木大輔
  • 学会等名: 第42回日本婦人科腫瘍学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20070629-20070701
• [学会発表] 卵巣癌細胞に対する抗腫瘍効果を有しCA125関連分子を認識するヒトモノクローナル抗体HMOCC-2の作製 (2007)
  • 著者名/発表者名: 鈴木直, 青木大輔, 吉岡範人, 小林陽一, 木口一成, 石塚文平
  • 学会等名: 第59回日本産科婦人科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20070414-20070417
• [学会発表] COX-2発現量およびCD8陽性リンパ球数が進行期子宮体癌の予後に与える影響 (2007)
  • 著者名/発表者名: 末盛友浩, 進伸幸, 矢野倉恵, 市川義一, 野村弘行, 平沢晃, 玉田裕, 阪埜浩司, 鈴木淳, 塚崎克己, 青木大輔, 吉村泰典
  • 学会等名: 第59回日本産科婦人科学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20070414-20070417
• [学会発表] ヒトモノクローナル抗体HMMC-1を用いた子宮体癌に対する新規治療法の開発 (2007)
  • 著者名/発表者名: 鈴木淳, 冨永英一郎, 山上亘, 笈川文子, 徐敬用, 野村弘行, 片岡史夫, 進伸幸, 石田功, 青木大輔
  • 学会等名: 第27回日本分子腫瘍マーカー研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-10-02