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2010 年度 実績報告書

上咽頭がんをはじめとするEBV関連腫瘍におけるSiah1の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19390433
研究機関金沢大学

研究代表者

古川 仞  金沢大学, 副学長 (40092803)

キーワード上咽頭癌 / バーキットリンパ腫 / 浸潤 / 転移 / Siah1
研究概要

前年度までの組織免疫染色の結果から上咽頭がん患者ではSiah1はその誘導因子であるLMP1あるいはHIF1α、VEGFと相関傾向がみられたがその発現頻度は病期進行度があがれば高い傾向にあった。また上咽頭上皮細胞を用いた分子生物学的解析によりLMP1と低酸素環境自身の協調的相加刺激によりSiahlが誘導されることが判明した。
平成22年度は、更なる解析のため、レトロウィルス法によってLMP1を恒常的に発現する細胞を確立しこれらを免疫不全マウスの皮下に移植するシステムを最初に確立した。コントロール細胞およびLMP1発現上咽頭上皮細胞をヌードマウス皮下に移植、4週間経過し腫瘍が形成されることを確認した。これらの腫瘍形成したマウスを腫瘍採取12時間前に尾静脈よリピモニダゾール液を全身に還流させた後に腫瘍を採取した。採取した腫瘍は凍結切片を作成、ピモニダゾールによって標識された低酸素領域ならびにSiahl,あるいはLMP1,HIF1αと蛍光二重染色を行った。染色の結果、低酸素領域およびHIF1α陽性領域は比較的類似する部位が染色された。低酸素領域とSiah1,あるいはLMP1とSiah1は同一癌細胞内に染色陽性像を認めたため、マウスを用いた系列でも上記の仮説が証明された。この事から生体内では上咽頭癌が増殖する際にはLMP1の信号のみならず生体環境が形成する低酸素環境自身が腫瘍の形成に深く関与している事が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Epstein-Barr Virus latent Membrane protein 1 induces Snail and epithe lial-mesenchymal transition in metastatic nasopharyngeal carcinoma.2010

    • 著者名/発表者名
      Horikawa T, Yoshizaki T, Kondo S, Furukawa M, Kaizaki Y, Pagano JS
    • 雑誌名

      Br J Cancer

      巻: 104 ページ: 1160-1167

    • 査読あり
  • [学会発表] Epstein BarrウィルスLMP1による上皮系細胞における癌前駆細胞形質の誘導2010

    • 著者名/発表者名
      近藤悟、脇坂尚宏、古川仭, ら
    • 学会等名
      第69回日本癌学会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪)
    • 年月日
      2010-09-23

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公開日: 2012-07-19  

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