| 研究分担者 |
杉本 壽 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90127241)
鍬方 安行 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (50273678)
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70301265)
塩崎 忠彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60278687)
田崎 修 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90346221)
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| 研究概要 |
脳虚血損傷に対し,脈絡叢内において,神経栄養因子・成長因子の分泌に関与する転写因子がどのように反応するかを評価した。ラット両総頚動脈の結紮後に,脈絡叢からmRNAを抽出し,sham群をコントロールとして,HIF-1alphaの発現量をRT-PCRにて解析した所,虚血に応答して,脈絡叢内におけるHIF-1alphaの発現が上昇していることがわかった。脳虚血損傷下に,脈絡叢内にHIF-1alphaを強制発現させることにより,脳脊髄液中内に各種の神経栄養因子・成長因子が分泌され,内在性神経幹細胞の賦活化が図れるのではないかと考え,脈絡叢に特異的にHIF-1alphaを導入する方法を模索した。また,TET-offシステムを用いて,脳虚血下において,脈絡叢内でのHIF-1alphaの発現をコントロールする方法を開発することとした。このため,中枢神経系において,脈絡叢上衣細胞に特異的に感染するバキュロウイルスをベクターとして使用することにした。ラットHIF-1alphaをクローニングした上,Bacurovirus Expression Systemを用いて,CAG-TET-Off, TRE-HIF1alphaのベクターについて,組換えバキュロウイルスを作製した。また,遺伝子導入効率を検討するため,HIF-1alphaの代わりにEGFP用のバキュロウイルスベクターも作製した。今後,このベクターを用いて,脳虚血において,脈絡叢におけるHIF-1alphaの遺伝子導入を図り,実際に神経幹細胞の増殖,分化を含めた神経再生が促進されるかを検討する予定である。
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