研究課題/領域番号 |
19390465
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小守 壽文 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00252677)
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研究分担者 |
吉田 カロリナアンドレア 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50437828)
和泉 伸一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40264246)
宮崎 敏博 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10174161)
森石 武史 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 技術職員 (20380983)
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キーワード | Runx2 / Cbfb / コンディショナルノックアウトマウス / 転写因子 / 骨芽細胞 / 軟骨細胞 / 軟骨内骨化 / 膜性骨化 |
研究概要 |
Cbfbはそれ自身DNA結合能を持たないが、転写因子Runx2とヘテロダイマーを形成し、Runx2のDNA結合能を増強させる転写共役因子である。今回、Cbfb floxマウスを全身の多能性未分化間葉系細胞に発現するDermol-Creノックインマウスと交配し、Cbfb遺伝子を骨芽細胞および軟骨細胞の前駆細胞で欠失させた、Cbfbコンディショナルノックアウトマウスを作製し、骨格形成におけるCbfbの機能を調べた。Cbfbコンディショナルノックアウトマウスは、出生直後に死亡した。胎生期の骨格形成をアリザリンレッドとアルシアンブルーで染色し、石灰化を調べると、石灰化の遅れが観察され、内軟骨性骨化および膜性骨化の両者で骨化の遅延を認めた。軟骨細胞分化マーカー(II型コラーゲン、PTHrPレセプター、X型コラーゲン、オステオポンチン)の発現をin situ hybridization法で検討した結果、軟骨細胞の後期分化の遅延が認められた。さらに骨芽細胞分化マーカー(I型コラーゲン、オステオポンチン、オステオカルシン)の発現をin situ hybridization法で検討したが、骨芽細胞分化の遅延も観察された。したがって、Cbfbは、生体内において、Runx2依存性の骨芽細胞分化、軟骨細胞後期分化に必要であることが明らかとなった。これは、Cbfbが骨格形成において、重要な役割を果たしていることを示している。
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