研究課題
Notchシグナルは生体の発生・分化において、様々な局面で重要な働きを担っている。我々は骨芽細胞分化においてNotchシグナルがネガティブに機能している、すなわちNotchシグナルが常に働く状況では骨芽細胞分化が抑制されることを明らかにした。しかし、Notchシグナルの機能様式はその作用するタイミングおよび期間により分化促進にも働きうる。今回、歯髄細胞の分化におけるNotchシグナルの詳細について明らかにする目的で実験を計画しk、下記の結果を得た。1. 歯髄組織および培養歯髄細胞において、Notch1-3のmRNAが発現していた。2. NotchリガンドであるDelta、JaggedのmRNA発現が確認された。3. Notchシグナル下流のHey1および2、Hes1のmRNA発現が確認された。4. 歯髄細胞の分化とともにHey1発現が減少することが確認された。5. Hey1の強制発現により、歯髄細胞分化マーカーであるDSPPおよびDMP発現は抑制された。6. Hey1のmRNA発現は歯胚において強く認められた。以上より、歯髄細胞の分化においてもNotchシグナルはネガティブに作用していることが明らかになった。今後、Notchシグナルの作用をTetOnシステムで制御し、どの分化ステージにおいても抑制的なのか否かについて検討を進めていく予定である。
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