研究課題/領域番号 |
19390484
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉山 昌宏 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10201071)
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研究分担者 |
西谷 佳浩 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60325123)
山路 公造 岡山大学, 大学病院, 講師 (30374531)
伊澤 俊次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20273998)
神農 康生 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60403490)
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キーワード | 象牙質再生療法 / EVA / ナノハイドロキシアパタイト / 修復象牙質 / 脱灰象牙質 |
研究概要 |
最終年である21年度において、前年度に続きサルを用いた動物実験を北海道大学大学院佐野英彦教授(連携研究者)の協力の下に行い、上下前臼歯にV級箱型窩洞を形成し露随面にコラーゲン固定化エチレンビニルアルコール共重合体(EVA+C)添加試作石灰化誘導促進性接着剤(RMSB)を適用し、コンポジットレジン充填後、1~3ケ月後の長期経過観察後に修復象牙質の形成量を観察するとともに歯髄の免疫組織学的検討を行った。また、コラーゲン固定化エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVA+C)添加試作石灰化誘導促進性接着剤(RMSB)の接着強さと生体親和性について検討した。接着強さの試験の結果、EVA+Cの添加比率の上昇の伴い、接着強さは低下した。しかし、SBP30処理を行うことで、接着強さの低下率は軽減した。また、細胞増殖に与える影響は、初期段階ではすべてのRMSBでコントロールと同等に良好であり、特にEVA+Cの添加比率が高い群ではSB (Superbond)より増殖に与える影響は少なかった。以上より、7P(SB粉末/EVA+C=40wt%/60wt%)が良好な接着性と生体親和性を有していることが示唆された。動物実験では、7PはSBに比べ、炎症が軽微で石灰化傾向も強かった。結論として、SBに適切な比率でEVA+Cを添加することで高い接着性と生体親和性を得られることが示唆された。さらに7Pを用いることで象牙質再生が可能となることが示唆された。
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