本研究の目的は、歯科用ユニットの水路系の汚染防止対策として、給水管を排除した歯科用ユニットを開発することにある。 歯科用ユニット内の水質汚染防止対策として、現在のところ、ユニット使用前に10分間程度放流するフラッシング法や外付けタイプの消毒法が主である。フラッシング法は、水を放流することで、新鮮な水道水で管内を満たすことにあるが、この方法では、一度ユニット内の配管内に繁殖した細菌を希釈するだけで、長年使用している間に付着したバイオフィルムを除去することはできない。また、外付けタイプの消毒装置では、使用する消毒剤の有害性が問題であり、消毒する頻度とともに大きな障害となっている。 そこで、我々は、歯科用ユニットの給水系から給水管を撤去し、着脱式給水タンクにより、タービンハンドピース、エンジンハンドピース、およびスリーウェイシリンジ等の水を供給する歯科用ユニットの開発に取り組むことにした。
|