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2008 年度 実績報告書

唾液腺組織再生メカニズムの解明と体性幹細胞の移植による再生

研究課題

研究課題/領域番号 19390512
研究機関東京大学

研究代表者

各務 秀明  東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (80242866)

キーワード唾液腺 / 再生 / 細胞培養 / 組織工学 / 遺伝子解析 / DNAマイクロアレイ / 細胞療法 / ディファレンシャルディスプレイ
研究概要

腺組織に代表される実質臓器の再生はいまだ困難である。複雑な臓器の再生にとってより現実的な選択は、損傷を受けた組織に存在する再生力を利用し、組織再生の過程を進することによる治療と考えている。この場合、既存の導管系や神経支配を含む構造が利用可能なため有利である。現在までに、唾液腺組織の再生過程を促進するための研究が行われているが、実際に機能改善にまで結びついているのは、細胞移植による方法である。しかしながら、現在用いられている体性幹細胞、あるいは培養唾液腺細胞では、再生能力が不十分であうことが明らかとなってきた。したがって、本研究では唾液腺を構成するすべての細胞種へと分化可能な幹細胞を同定し、増幅させるための検討を行なうこととした。第1のプロジェクトとして、可塑性の高い体性幹細胞を含む分画として知られている骨髄由来細泡を用いて、その中に唾液腺細胞への分化能を持つ細胞が存在する可能性について、検証を行なっている。放射線照射による唾液腺萎縮モデルを確立した。次に、GFP遺伝子を持つマウス由来の骨髄単核球細胞を移植して、移植細胞の生着と唾液分泌の回復を確認した。第2のプロジェクトは、唾液腺中に含まれる可塑性の高い幹細胞分画の抽出と増幅である。唾液腺中に含まれる幹細砲分画を濃縮し、維持させるための培養法を確立した。無血清培地下で付着培養を行なうことで、幹細胞/前駆細胞の維持が可能であり、培養細,胞からは導管に相当するdome formationとnodule formationが確認された。これまでNoduie formationについては知られていなかつたが、われわれは腺房の特異的マーカーであるAQP5に対する特異的抗体を作製し、免疫蛍光法とwestern blotting法により、nodule部分にAQP5が局在し、本培逢細胞が腺房様細胞へと分化していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Restoring the function of salivary glands.2008

    • 著者名/発表者名
      Kagami H et al.
    • 雑誌名

      Oral Diseases 24

      ページ: 15-24

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス顎下腺を用いた新規無血清培養法の確立および器官形成能の検討2009

    • 著者名/発表者名
      青木玲奈、縣秀樹、大海忍、各務秀明
    • 学会等名
      第8回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム、東京
    • 年月日
      2009-03-06
  • [学会発表] マウス顎下腺を用いた新規無血清上皮培養法の開発2008

    • 著者名/発表者名
      青木玲奈、縣秀樹、大海忍、各務秀明
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアランド、神戸
    • 年月日
      2008-12-11
  • [学会発表] A novel serum-free culture method of mouse submandibular epithelial gland cells2008

    • 著者名/発表者名
      青木玲奈、縣秀樹、大海忍、各務秀明
    • 学会等名
      第22回唾液腺談話会
    • 発表場所
      來京歯科大学、東京
    • 年月日
      2008-09-23
  • [図書] 口腔内科学2008

    • 著者名/発表者名
      各務秀明、山本憲幸
    • 総ページ数
      464
    • 出版者
      飛烏出版室

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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