研究課題/領域番号 |
19390520
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
篠原 正徳 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90117127)
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研究分担者 |
平木 昭光 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (60404034)
中山 秀樹 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70381001)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / エピジェネティクス / 遺伝子解析 / 薬剤耐性 / メチル化 |
研究概要 |
1.DNAメチル化異常の診断的応用、(1)癌の存在診断:癌細胞または癌由来のDNAを、DNAメチル化異常をもつDNAとして検出し、癌の存在を診断できることが示唆された。(2)癌の性質診断:癌細胞のメチル化されているCGIの差異と臨床病態との関連性について検索した。(3)発癌リスク診断:正常な組織に蓄積したDNAメチル化異常を利用した発癌リスクを診断することの可能性が示唆された。正常粘膜組織ならびに各種の前癌病変での蓄積したDNAメチル化異常を検索し、CGH法による遺伝子解析結果と比較検討した。 2.DNAメチル化異常の治療的応用:DNAメチル化酵素(DNMT)阻害剤によってDNAメチル化を抑え、HADC阻害剤によってアセチル化を誘導する併用療法を行うと、転写抑制を回復させることができ治療への応用が可能と考えられた。(1)脱メチル化剤による治療:メチル化による癌抑制遺伝子のサイレンシングを解除すれば、治療効果が期待できるとが示唆された。(2)配列特異的な脱メチル化剤の検討:癌細胞株ならびにヌードマウスでの検索で、非特異的な脱メチル化剤を使用すると正常でメチル化されているものを活性化したり、正常ではメチル化された癌遺伝子を活性化する恐れが示唆された。さらに、癌細胞株ならびにヌードマウスで脱メチル化剤による障害発生の可能性ならびに転写因子の結合配列を利用するなどの配列特異的な脱メチル化法の開発の可能性について検索した。
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