研究課題/領域番号 |
19390521
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
杉原 一正 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00117516)
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研究分担者 |
上川 善昭 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30332901)
浜田 倫史 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00444894)
上川 泰子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教務職員 (70253903)
坂元 亮一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (60452950)
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キーワード | 口腔癌 / 癌関連遺伝子 / スプライシング / MUC1 / RT-PCR |
研究概要 |
(1)サンプル採取 本研究は鹿児島大学大学院医歯学総合研究科内の倫理委員会にて審査され、承認(受付番号34)のうえ実施された。鹿児島大学医学部・歯学部附属病院口腔外科を受診した患者のうち、10例の口腔癌患者および3例の健常ボランティアからインフォームドコンセントを得たうえで含嗽液を採取した。口腔癌患者においては術前治療前および手術後に採取された。方法としては、まず16mlの生理食塩水を30秒間含嗽させ回収したうえで5.5mlをDNA抽出用、3mlをmRNA抽出用、7.5mlをタンパク質精製用に分割し、それぞれを2000rpmで5分間遠心分離し上澄みを廃棄した。これらの細胞ペレットから直ちに核酸およびタンパク質が抽出され、以降の実験での使用まで-80℃で保存された。 (2)解析系の確立 多数の遺伝子から産生される相当数の転写産物は、それに対応する確立された抗体を持たないものがほとんどで、ウエスタンブロットや免疫染色などによるタンパクレベルでの検討は困難である。よって本実験はRT-PCRによるmRNAレベルでの検出を実験の中心に据えた。予備実験として、われわれがすでに使用経験があるMUC1を標的遺伝子とし、培養細胞を用い最適なサンプルの採取方法、調整法およびRT-PCRの至適条件を検討した。現在は予備実験で得たプロトコルを含嗽液サンプルに応用してスプライシング変異を検索中である。また継続的に口腔癌患者より含漱液を採取しており、今後は症例数および標的遺伝子を増やして解析する予定である。
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