研究課題/領域番号 |
19390531
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中島 昭彦 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00037524)
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研究分担者 |
青木 義満 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (00318792)
寺嶋 雅彦 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (20398085)
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キーワード | 頭部3D-CT / 下顎運動 / 顎関節 / 咬合 / 4次元表示 |
研究概要 |
Computed Tomography(CT)を三次元構築した3D-CT画像は顎顔面頭部の詳細かつ立体的な構造を把握できる特長をもっている。また最近ではCTの最大の欠点である被爆線量を格段に抑えたCone-beam CT撮影装置が開発され、歯科臨床分野に急激に普及しつつある。本研究はこれらの3D-CT画像を患者の機能測定データに従って駆動する顎口腔機能4次元表示システムの開発を目的としている。 まずCTを用いた顎顔面骨格および顔表面の三次元形態分析法について研究を開始しその結果の一部を2007年第2回九州矯正歯科学会(宮崎)に発表したあと、顎変形症に応用した例を2^<nd>.WSLO Congress(Soul)で発表した。また、3D-CT画像と顎運動6自由度測定装置トライメットで計測したデータとを統合させた下顎運動の4次元表示システムについて、第63回日本顎口腔機能学会(東京)で発表した。さらに運動時の顎関節空隙(下顎頭位置)の変化を調べて第66回日本矯正歯科学会(大阪)に発表した。ここまでの成果は4編の論文にまとめ、American Journal of Orthodontics and Orthopedicsに投稿し現在印刷中である。 一方、CTは閾値の設定によって硬組織と軟組織を同時に観察、計測できることから、咀嚼筋や鼻咽頭形態と顎顔面骨格形態の関係の解析も可能である。正常咬合者および顎変形症患者、唇顎口蓋裂患者における気道の三次元形態の解析にも着手し、第3回九州矯正歯科学会(宮崎)、第66回日本矯正歯科学会(大阪)、第3回九州矯正歯科学会(長崎)に3演題を発表した。唇顎口蓋裂患者の気道と顎頻面形態の解析には歯科用Cone-beam CT画像を用いた。今後これらを4次元表示システムの中にどのように組み入れていくかを検討する予定である。
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