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2007 年度 実績報告書

メタボリックシンドロームとしての歯周炎の病態解明-感染免疫特性からのアプローチ-

研究課題

研究課題/領域番号 19390536
研究機関新潟大学

研究代表者

山崎 和久  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00182478)

研究分担者 中島 貴子  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40303143)
多部田 康一  新潟大学, 超域研究機構, 准教授 (20401763)
伊藤 晴江  新潟大学, 医歯学系, 助教 (30397145)
キーワード冠動脈心疾患 / 歯周炎 / Porphyromonas gingivalis / 血清抗体 / 高感度CRP
研究概要

口腔内感染症である歯周炎と冠動脈心疾患の関連について疫学的報告が多くなされている.しかし,歯周炎患者における冠動脈心疾患の発症・進行に対するリスク因子については明らかにされておらず,特定の歯周病原細菌に対する反応や細菌に対してある種の反応性を示す歯周炎患者において冠動脈心疾患と関連する可能性が考えられる.今年度は冠動脈心疾患患者において歯周病原細菌に対する抗体応答のバリエーションを検討した.冠動脈心疾患患者(CHD群;51名)の歯周炎罹患状況,コレステロール(HPLC法),高感度CRP(Latex-enhanced immunoassay), TNF-α, IL-6,歯周病原細菌12菌種に対する抗体価(ELISA法)を測定した.同様の測定を冠動脈心疾患の既往のない歯周炎患者(P群;55名)および健常者(Control群;37名)に対しても行い,各群間の差をMann-Whitney U-testにて解析した.その結果、HDL-コレステロールはP群・Control群に比較してCHD群において有意に低い結果となった.LDL-コレステロールについては3群間における差は認められなかった.高感度CRP, IL-6の血清レベルはContro1群に比較してP群において有意に高く,CHD群においてはP群・Contro1群に比較して有意に高い結果となった.TNF-αについてはP群・Control群に比較してCHD群において有意に低い結果となった.P. gingivalis Su63株およびP. gingivalis FDC381株に対する血清抗体はControl群に比較してP群において高い陽性率を示した.CHD群においてSu63株に対する血清抗体はP群と同程度に高い陽性率を示したが,FDC381株に対する血清抗体はP群に比較してその陽性率は低い結果となった.冠動脈心疾患患者においては歯周炎患者よりもさらに強い全身的な炎症変化が認められ,一方P. gingivalis Su63株に対する体液性応答の亢進が認められた.ある種の歯周病原細菌の特異的な存在が冠動脈心疾患のリスク因子となり得ることが示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Relationship of periodontal infection to serum antibody levels to periodo ntopathic bacteria and inflammatory markers in periodontitis patients with coronary heart disease.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki K, 他12名
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 149

      ページ: 445-452

    • 査読あり
  • [学会発表] 冠動脈心疾患患者における歯周病原細菌に対する抗体応答および動脈硬化リスクマーカーの検討2007

    • 著者名/発表者名
      本田朋之, 中島貴子, 山崎和久, 他
    • 学会等名
      第50回春季日本歯周病学会学術大会
    • 発表場所
      横須賀市
    • 年月日
      2007-05-19

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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