研究課題/領域番号 |
19390542
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
齋藤 俊行 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10170515)
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研究分担者 |
林田 秀明 長崎大学, 病院, 講師 (20238140)
川崎 浩二 長崎大学, 病院, 准教授 (60161303)
前田 隆浩 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40284674)
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キーワード | 歯周病 / 代謝 / アディポカイン / 動脈硬化 / 疫学 |
研究概要 |
平成21年度は、下五島の椛島、福江島福江、および福江島三井楽において、のべ7日間、五島市の生活習慣病健診にあわせて476名に対して歯周病健診、動脈硬化健診を実施した。歯周病健診は研究代表者および分担者が所属する長崎大学口腔保健学分野が、診査者以外に20名程度の現地歯科衛生士や歯学部学生等のスタッフを確保して行い、動脈硬化健診は研究分担者である前田の所属する長崎大学離島医療研究所が実施した。健診結果は業者委託により入力を行い、平成20年度の健診結果とあわせて1044名の結果について医科と歯科のデータをリンクさせて分析中である。これまでのところ歯数が少ないほどメタボリックシンドロームの項目のうち高血圧症に有意になりやすいことが認められた。また、本年健診を行った人口230名程度の歯科医院のない小離島で歯科医療ニーズ調査を追加して行った結果、4割の者が歯科治療の回数を減らすために抜歯を選択したことがあると答え、6割が歯科医療の巡回サービスを希望していた。一方、人口規模で島間の比較をしたところ、人口の少ない島ほど現在歯数が少なく、歯間補助清掃用具の使用状況が低かった。 また予備調査として85人のアディポネクチンと口腔の状態とについて調べたところ、高齢者では無歯顎者における高分子量(HMW)アディポネクチンが有歯顎者に比べ有意に低かった。また、本年の被験者の中から唾液および血清中の抗ホスホリルコリン抗体(IgA,IgG,IgM)、唾液中リゾチームの測定を終え、歯周病、動脈硬化との関連性について分析中である。
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