研究課題/領域番号 |
19390550
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
黒田 裕子 北里大学, 看護学部, 教授 (90234616)
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研究分担者 |
小田 正枝 西南女学院大学, 保健福祉学部, 教授 (80194562)
中木 高夫 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40110564)
山勢 博彰 山口大学, 医学系研究科, 教授 (90279357)
上澤 悦子 北里大学, 看護学部, 准教授 (10317068)
柏木 公一 国立看護大学校, 看護学部, 講師 (20334378)
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キーワード | 看護支援システム / 看護師の思考過程 / 看護実践過程 / 電子カルテシステム / 看護支援システムの構造と機能 / 看護支援システムの仕様書 |
研究概要 |
本研究は、看護実践の質向上を導く看護支援システムの構造と機能の仕様書作成を目指している。1年目である平成19年度は、平成20年年度以降の大規模な調査に向けた基盤を整え、具体的な調査計画書を作成するζとを目的とした。小の基盤を整えるために、本研究者らが先に行った平成16年度〜平成18年度の研究「電子カルテシステムにおける看護実践用語分類の寒態調査及びモデル携築に関する研究」(基盤研究B一般)で既に得られている17施設、48名の看護師の思考過程に関ずるデーダを、看護支援ジステムと看護師の相互関係に焦点を当て再分析した。結果、一連の看護業務の流れの中で看護師がどのように看護支援システムを使用しているのかが一部明らかとなった。問題点としては、看護支援システムが看護業務の支障になっている場合があること、看護師の思考に合わせた看護支援システムになっていないこと、看護師が思考しない看護支援システムがあること等が見出された。しかし、この調査では看護支援システムが十分に整備していない施設の看護師も多数含まれていたために分析に限界があった。そこで、看護支援システムが十分に整備している3施設11名の看護師を対象として面接調査を実施し、看護支援システム乏看護師の相互関係に焦点を当で分析した。結果、看護支援システムが同一であっても看護師の思考次第で看護看護支援システムを効率的に使い適切な看護実践へと繋いでいける場合があること、看護支援システムのなかでも、とりわけ情報収集画面、全体像画面、計画立案画面、実施入力画面の構造を工夫することで、より適切な看護実践を導けるのではないかという点が示唆された。平成20年度の全国調査は、以上判明したことを土台とし、急性期の医療機関において患者群を特定したうえで、個々の患者に対する看護実践過程を、看護支援システムとの関係から、ベテラン看護師と新人看護師の看護実践過程における思考の特徴を比較検討することとしている。
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