研究課題/領域番号 |
19390551
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
菱沼 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (40103585)
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研究分担者 |
佐居 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (10297070)
大久保 暢子 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (20327977)
安ヶ平 伸枝 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (20155683)
石本 亜希子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (90439513)
佐竹 澄子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (40459243)
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キーワード | 大学生活への導入 / 看護基礎教育 / 学生が感じる困難 / 教員の工夫 / 生活体験 / 看護技術教材 / 看護学導入プログラム |
研究概要 |
本年度は3つの調査と、これらの結果に基づく看護学導入プログラムの検討ならびに教材開発を行った。調査のひとつは、学生が捉える学生生活への適応の困難性についての聞き取り調査であり、2年生への進級時(15名)と終了時(9名)の2時点で行った。2つ目は教員が捉える学生の特性と授業の工夫の聞き取り調査(11大学,基礎看護学担当者14名)であった。3つ目は看護実習室における自習状況の調査である。これらの結果と昨年度実施した生活体験全国調査の結果を合わせ、看護学導入時の学生の困難を解消するプログラムを検討し、看護技術に関する電子情報による教材開発を行った。 少子化社会といえ学生は、93%は兄弟姉妹がおり、65%がお年寄りと生活した経験があり、日常的な生活体験は少なくなかった。学生は高校生までの学校生活と、大学生の生活(掲示板による伝達、時間のマネジメント、グループワーク、自己学習、レポート等の授業の方法等)の差に戸惑い、各授業科目の位置づけが理解できないまま、学習に入っていた。また、自己学習のための施設、設備の不足も明らかになった。教員は学生について、生活感に乏しい、病気の人や病院のイメージがつかない、読めない、書けない等を感じている一方で、課題に対して発想豊かに取り組めると評価していた。 看護学導入プログラムには、大学生活への導入を含める必要があること、教室と実践現場をつなぐ教材開発が必要であること、学生の創造性を引き出す工夫がいることが示された。また、学生が臨床現場をイメージしやすいような具体的な教材開発を行った。
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