本研究は、クリティカル・急性期医療での看護師による侵襲的治療環境下での日常生活行動援助の現状と、ケア実施に当たっての看護師の判断やケア技術を分析することで、クリティカルケア看護の在り方を検討する。計画の概要は、1年目に文献検討を基に各生活行動援助と各侵襲的医療処置を中心とした調査票を作成する。2年目には調査票を用いて、侵襲的治療環境下にある重症患者の生活行動援助のための卓越した看護実践のノウハウを明らかにするために、看護ケアの複雑性、実施に必要な看護師の知識、判断、技術を明らかにするための全国調査を行う。3年目はそれらの調査結果を基に、侵襲的治療環境下にある患者に必要な日常生活行動援助ケアの構造化を試みる。また重症患者へのケア実施に関しての医師の指示(許可)との関連は、担当医師個々の判断や施設における医療的慣習を根拠として、各施設独自に定着していることが推察されるため、看護師と医師との判断や見解の一致と相違なども、調査によって明らかにする。
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