研究課題
本研究は、特に、若年世代に適した避妊法としての低用量ピルの使用と併用すべき性感染症予防に焦点を当てており、その実行に必要な対象者への適切な情報の提供と明確な意思決定の支援には「カウンセリング」による個別的な支援が必要であると考え、そのカウンセラーの育成と、育成とその後の実践をウエブサイトでサポートするシステムの構築を行っている。ウエブサイトには、カウンセリングのプロセスを水流らが開発したアルゴム表記法を用いて標準化・搭載し、ウエブサイト利用者が参照使用できるようにすることをめざしている。平成19年度に上記の開発作業を行った成果から、避妊・性感染症予防カウンセリングの概念の構築と育成プログラムは集合教育6日間、ウエブサイトによるe-ラーニングからなる。平成20年度には、育成プログラムを東京と山梨の2会場で開催し、プログラム受講の達成度評価に受講前(事前)・受講中・受講後(事後)に調査を実施した。同時期に事前事後調査のみに参加する比較群で調査した。全課程受講者は22名(介入群)、比較群は12名であった。介入群内の達成度、介入群と比較群での達成度の比較において有意な差があり、育成プロクラムの避妊・性感染症予防の知識獲得に有効であるといえる。この成果は、第10回国際看護情報学会(平成21年6月ヘルシンキ)や第50回日本母性衛生学会(平成21年9月横浜)で発表予定である。平成20年度の育成プログラムにおいては、カウンセリング自体の達成度評価が不十分であったため、平成21年度は20年度の実施評価を生かし、育成プロクラムの学習方法の改善、評価方法の追加。修正を行い、育成プロクラムの評価を再度行うことと、今後この育成プロクラムを継続していく方略を探ることとなった。
すべて 2009 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)
自治医科大学看護学ジャーナル 「掲載確定」 5(印刷中)
http://plaza.umin.ac.jp/~cspc/