研究課題/領域番号 |
19390564
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
筒井 真優美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50236915)
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研究分担者 |
江本 リナ 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (80279728)
川名 るり 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (70265726)
平山 恵子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (40520771)
松本 紗織 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (50591624)
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キーワード | 小児看護 / ケアリング / 癒し / アクションリサーチ |
研究概要 |
本研究は、子どもが入院している病棟で、アクション・リサーチを用いてケアリングと癒しの環境を創造することを目的としている。平成21年度までに、6施設においてアクションリサーチを実施し、現場の変革に取り組み、ケアリングと癒しの環境創造につながるような変化が認められた。平成22年度は、(1)アクションリサーチのプロセスにおける内部研究者のサポートニーズと外部研究者の役割について検討し、(2)小児看護におけるケアリングと癒しの環境を創造することについて、それぞれの施設における変革のプロセスを比較検討しながら、理論的解釈により統合させる段階とした。 アクションリサーチ研究協力者のサポートニーズとして、(1)リサーチプロセスのあらゆる内容について確認を求める、(2)研究におけるアクションリサーチ研究協力者の立場を確認する、(3)進捗状況を判断する、(4)アクションと変化を関連付けて分析する、の4点が、外部研究者の役割として、(1)アクションリサーチとしての妥当性を確認する、(2)アクションリサーチ研究協力者への支援、(3)脅かしの状況を防ぐ、(4)アクションリサーチ研究協力者のリフレクションを促す、の4点が明らかになった。 アクションリサーチのプロセスについて統合的な解釈を試みたところ、いずれの施設においても、現場の内部研究者の関心事が出発点となっていた。内部研究者と外部研究者がそれぞれ役割を果たしており、両者の協働が現場の状況を理解するための機会を引き起こしていた。さらに、ワトソンのケアリング理論におけるcarative factorを変革の手がかりにして、子ども・家族・スタッフをケアする環境を創造していた。Carative factorは、子ども・家族・スタッフへのケアを高め、ケアリングと癒しの環境を創造するための重要な要因であると考えられた。
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