研究概要 |
本研究の目的は、地域看護職(保健師と訪問看護師)の職業的倫理能力育成のための体系的倫理教育ラダーを開発することである。平成20年度は、これまでの文献検討やインタビュー調査の分析結果ならびに米国にて得た専門的知識に基づき、経験年数別の職業的倫理能力の発達とその関連要因、遭遇頻度の高い倫理的問題に関する質問紙調査を実施した。また、実践現場の保健師への倫理教育プログラム実施上の留意点について検討した。 1.質問紙の作成と調査実施計画の立案 文献検討および保健師と訪問看護師へのインタビュー調査の結果に基づき、職業的倫理能力の発達過程と関連要因、遭遇頻度の高い倫理的問題に関する質問紙を作成し、調査実施に向けた計画立案・準備を行なった。 2.調査内容に関する専門的知識の収集 質問紙調査ならびに職業的倫理能力育成のための倫理教育ラダーとプログラム作成のために、米国にて看護倫理の専門家からの指導および助言を得た。 3.質問紙調査の実施と分析 全国の保健師および訪問看護師を対象に、経験年数別の職業的倫理能力の発達過程、遭遇頻度の高い倫理的問題とその対応に関する調査を実施した。回収率を15%と想定し、層化抽出法にて保健師10500名、訪問看護師8400名に質問紙を送付した。今後調査結果は統計的に解析を実施し、経験年数による違いを明確にし、体系的倫理教育ラダーおよび倫理教育プログラムの作成を行なう。 4,研究結果の普及と情報収集 本研究の成果を国内の2つの学会にて発表し、関連領域の研究者と情報交換を行なった。
|