研究課題/領域番号 |
19401021
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
森口 恒一 静岡大学, 人文学部, 教授 (10145279)
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研究分担者 |
山田 幸宏 姫路獨協大学, 医療保健学部, 特別教授 (00036659)
笠原 政治 横浜国立大学, 教育人間学部, 名誉教授 (70130747)
野林 厚志 静岡大学, 国立民族学博物館, 准教授 (10290925)
宮岡 真央子 福岡大学, 人文学部, 講師 (70435113)
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キーワード | イトバヤット語 / イヴァタン語 / ツォウ族 / ヤミ語 / ルカイ族 / ブヌン語 / タイヤル族 / 口誦 |
研究概要 |
この調査・研究の目的は、台湾原住民のブヌン族、ツォウ族、ヤミ族、パイワン族、そして、フィリピン北部のバブヤン島、イヴァタン島、イトバヤット島などに居住する消滅の危機にある少数民族の口誦を中心として、言語的な記述、分析を通して、人類学的、考古学的な観点で学際的に調査研究を行うことである。 このプロジェクトは、本年度は主に海外調査を行い、フィリピン側は代表者の森口と山田の2名が、台湾側は、森口、笠原、野林、宮岡の4名が担当する予定であったが、宮岡が出産のため、森口、笠原、野林が今年度の台湾調査を行った。フィリピンでは、イトバヤット、イヴァタンの両島で伝承、歌謡、テキスト、文法、語彙の採集を行った。一方、台湾側では、森口は、中部ブヌン族とヤミ族の口誦を記録した。笠原は、ルカイ族、タイヤル族の口誦に関して人類学的事実を、野林は、ツォウ族の口誦の中に垣間見られる考古学的な事実を、追求するための調査を行った。そして、宮岡は、国内でツォウ族の伝承の中で解明される社会人類学的な規則を追求するための調査を行った。 特に、森口は、長年行っているブヌン語辞典とイトバヤット語辞典の編纂に伴う現地調査を行い、ほぼ出来上がっている語彙エントリーのチェック、添削、意味の確定を行い、文法的事項を抽出のための翻訳と例文の追加を継続している。ブヌン語の場合には一語彙に対するフォーカスなどの変化に基づいた例文の色々なパターンを書き出した。イトバヤット語では、語彙エントリーの確定を進め、文法事項の抽出に役立つ例文を追加中である。
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