研究課題/領域番号 |
19401029
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
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研究分担者 |
庄垣内 正弘 京都産業大学, 文化学部, 教授 (60025088)
三友 健容 立正大学, 仏教学部, 教授 (50062865)
吉田 豊 京都大学, 文学研究科, 教授 (30191620)
松井 太 弘前大学, 人文学部, 准教授 (10333709)
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キーワード | 国際情報交換 / 中国 / ドイツ / トゥルファン / ウイグル文書 / 仏教 |
研究概要 |
本年度、前半期の4月から9月上旬までは、トゥルファン地区博物館から初年度に入手した1980年ベゼクリク千仏洞出土の非漢文文書のサンプル写真と、現物にあたって作成した古文書学的データにもとづいて、460点余りの古文書に関するデーター覧表を作成した。それは仮のものであるが、研究分担者に提供し、今後の研究の見通しを共有した。 そのかたわら、新彊ウイグル自治区博物館とトゥルファン地区博物館とメールでの交渉、打ち合わせを重ね、共同研究のための詰めをおこない、ベルリンのブランデンブルグ科学アカデミーのトゥルファン研究班とも共同研究の詳細について打ち合わせをおこなった。 9月半ばにウルムチ、トゥルファンを訪れ、出土地の再確認を行なう一方、当面の研究対象をトゥルファン地区博物館所蔵の非漢文古文書、とりわけ1980年ベゼクリク出土のものに限定することにほぼ合意した。その結果をふまえて、さらに共同研究合意書の文言修正をおこない、10月20目に、トゥルファンにおいて、日本、中国、ドイツの代表が正式の合意書に署名をおこなった。 ただちに中国側が対象古文書の写真提供の準備に入り、1月末無事に対象となる文書のデジタル写真が完成した。これらの画像データを、各国研究班がまず共有し、研究分担をおこなう準備に入った。すなわち、全文書について仮読みをおこない、最も得意とする分野の文書を中心として、読解・解釈・研究の分担を決める作業にとりかかった。すなわち、おおまかには宗教(佛教)関係と、非宗教関係に分けて研究分担を検討することとした。また、昨年来準備してきた上記の仮の文書データー覧表に、画像データを組み込む作業に着手し、本格的な読解研究の枠組み構築をおこないはじめた。 こうした研究の環境を整備するため、コンピュータ、デジタルデータ処理の環境を整備し、関連研究図書をそろえた。
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