研究課題/領域番号 |
19401029
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
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研究分担者 |
庄垣内 正弘 京都産業大学, 文化学部, 教授 (60025088)
三友 健容 立正大学, 仏教学部, 教授 (50062865)
吉田 豊 京都大学, 文学研究科, 教授 (30191620)
松井 太 弘前大学, 人文学部, 准教授 (10333709)
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キーワード | 国際情報交換 / 中国:ドイツ / トゥルファン / ベゼクリク / 古文書 / ウイグル / ソグド / ブラーフミー |
研究概要 |
昨年度に日本、中国、ドイツの代表によって締結された協議書に則り、本年度はまず各国の参加研究者間で担当文書の正式な分担をほぼ決定し、それに従って各々が研究を継続あるいは開始した。 三国による共同研究の取り纏め役である日本は、参加研究者に最新の情報を提供するためのウェブサイトを日本語、中国語、英語の三か国語で構築した。これは研究対象文書のほぼすべての画像・情報が掲載されたデータベースといえるものである。ウェブサイト開設後は、参加者から寄せられる情報をもとにして逐次このウェブサイトの更新につとめた結果、参加者の研究を支援するためのデータ整備、および参加者からのフィードバックを受ける態勢が整った。 夏以後は現地中国・新疆の政治状況が緊張した結果、中国側との間でメールによる連絡がとれなくなり、通信を郵便に頼らざるを得なくなったが、参加研究者は日本側がウェブサイトを通じて提供する情報をもとに、引き続き研究をおこなった。 この結果、共同研究対象文書を研究した成果のうちドイツ側参加者によるもの2本が、茨黙著「有関摩尼教開教回鶻的一件新史料」『敦煌学輯刊』2009(3):1-7、および、迪特爾・毛艾,牛汝極「一件柏孜克里克出土梵語-回鶻語双語文献考釈」張定京,阿不都熱西提・亜庫甫編『突厥語文学研究:耿世民教授八十華誕紀念文集』北京:中央民族大学出版社,2009:98-126として論文にまとめられ、中国語で発表された。 政治情勢の安定を確認した後、3月にトルファンを訪問して、移転した新博物館の所蔵品、なかでも古文書の保管状況について確認をおこない、かつ画像データが欠けていた一部の文書の撮影をおこなった。またその際に、研究成果を今後中国で発表する際の手順についても打ち合わせをおこない、基本的な合意を得た。 また昨年度に引き続いて関連研究書等を購入し、研究環境の一層の整備をはかった。
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