研究課題
基盤研究(B)
本研究は、シリア北東部のテル・タバン遺跡の発掘調査と出土する楔形文字史料の解読・研究を主眼とする。同遺跡は古バビロニア時代(前19-18世紀頃)、中期・新アッシリア時代(前13~11世紀頃・前9-7世紀頃)の北メソポタミア地方の統轄拠点として繁栄した古代都市"タバトゥム/タベトゥ"である。研究代表者は2005年から同遺跡の発掘調査を実施し、日本調査隊では初の大規模な粘土版文書板を発見した。これまでの調査成果は同地方の暗黒時代前2千年紀の解明に向けて大きく貢献している。研究期間内には,これまでの調査で蓄積した成果を更に深化すべく、発掘調査を継続し新たな文字史料の発見と建築遺構の全容解明、及び以前の調査で出土した未整理の粘土板文書の解読・研究を実施する。特に2005~2006年の調査で出土した中期アッシリアの約300点の未整理の粘土板文書と本研究期間内の調査で出土する文字資料の解読と分析を行い、それらの成果をとおしてアッシリア史の解明に向けて国内外の研究者が渇望している新情報を提供する。本研究成果からテル・タバンがアッシリアの中央政権と具体的にどのような従属関係あったのかを究明し、帝国の形成過程とアッシリア帝国の興亡史と人類初の帝国主義の実体の解明に貢献する。
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Excavations at Tell Taban, Hassake, Syria:Preliminary Report on the 2007 Season of Excavations and the study of cuneiform Texts
ページ: 1-86
ページ: 87-109
al-Rafidan Vol.XXVIIII
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