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2010 年度 実績報告書

古代エジプト新王国第18王朝時代後期の岩窟墓の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 19401034
研究機関早稲田大学

研究代表者

近藤 二郎  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70186849)

キーワードエジプト / 考古学 / 新王国 / 岩窟墓 / ウセルハト / アメンヘテプ3世
研究概要

エジプト・アラブ共和国ルクソール市の西岸に位置するアル=コーカ地区のテーベ西岸岩窟墓第47号(ウセルハト墓)とその周辺の発掘調査を実施した。このウセルハト墓は、新王国第18王朝アメンヘテプ3世時代の高官の岩窟墓ではあるが、20世紀の初頭に簡単な発掘作業とそれにともなう簡単な報告があるだけであり、その後、岩窟墓は厚い堆積土の下に完全に埋没し、ウセルハト墓(TT.47)の正確な位置も不明となり、墓に近づくことさえも不可能な状態にあった。平成20(2008)年12月~平成21(2009)年1月に実施された発掘調査により、1903年以降、その存在がほとんど不詳で、永年にわたり行方不明であったウセルハト墓(第47号墓)の入口上部を検出することに成功したが、墓の上部を覆う砂礫層は当初、想像していたものより膨大で、6~7mの厚さに及んでおり、また岩窟墓の岩盤の質も脆いために、発掘調査は困難を極めた。2010年12月から2011年1月にかけて実施された調査によって、ウセルハト墓内部の様子を確認することができたが、前室天井部の大部分が崩落しており、全面発掘を完了するまでには至らなかった。しかしながら、ウセルハト墓の正確な位置とおおよそのプランを確認することができた。また、これまで明らかになった碑文や出土品の解析によりいままで不明であったウセルハト墓の様相が明らかになり、僅かではあるが所謂「アマルナ時代」直前の様相を明らかにする手掛かりを得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 第3次ルクソール西岸アル=コーカ地区調査概報2010

    • 著者名/発表者名
      近藤二郎・吉村作治・菊地敬夫・柏木裕之・河合望・西坂朗子・高橋寿光
    • 雑誌名

      エジプト学研究

      巻: 17 ページ: 45-63

    • 査読あり
  • [学会発表] エジプト新王国第18王朝アメンヘテプ3世時代の岩窟墓について2010

    • 著者名/発表者名
      近藤二郎
    • 学会等名
      日本オリエント学会
    • 発表場所
      国士舘大学
    • 年月日
      2010-11-07
  • [図書] ミイラの大研究2010

    • 著者名/発表者名
      近藤二郎(監修)
    • 出版者
      PHP研究所
  • [図書] ビジュアル王家の谷のミイラ2010

    • 著者名/発表者名
      近藤二郎(監修)
    • 総ページ数
      366
    • 出版者
      日経ナショナルジオグラフィック

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公開日: 2012-07-19  

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