研究課題
基盤研究(B)
4度にわたり開催された東南アジア・イスラム学校の国際会議で強調された点は、イスラムの教えを実行する形態は、教育分野においても複数の形態を取っており、東南アジア各国でもその環境に合った状況を現地のムスリムが自発的に発展させたことである。この事は教育の分野では、カリキュラムや、教員管理、財務などに現れている。その延長でフィリピンに伝播したイスラム教の根源を14世紀まで具体的に遡り、現代に至るイスラム教の解釈との違いを説明した。一方、インドネシアでは、イスラム学校のカリキュラムを含む教育方針はインドネシア独自のものが多く、その一方、現代教育の産業化と国際化に従ってイスラム教育も高度な設備を備えた学校が登場する状態になっていることが報告された。平成20年度は、イスラム学校の生徒に対する世論調査(フィリピン・インドネシア)の結果を東京で開催した国際セミナーで報告をうけ、議論した。フィリピンのムスリム生徒は際だって自らがムスリムであることを教育に求めていたり、また、フィリピンとインドネシアの生徒の違いは、インドネシアがムスリム大多数派としての意見である一方、フィリピンではムスリム少数派としての意見から来ているようであることが報告された。さらに、インドネシアにおけるイスラム過激運動の現状と、過激な学校群の状況についても報告され、この会議には日本の中央省庁からの参加者も多く出席した。
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Studia Islamika vol.15,no.2
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