研究課題/領域番号 |
19402024
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西村 知 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (20253388)
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研究分担者 |
川田 牧人 中京大学, 現代社会学部, 教授 (30260110)
不破 信彦 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (90302538)
美甘 信吾 信州大学, 経済学部, 准教授 (90377614)
関 恒樹 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教 (30346530)
長坂 格 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 准教授 (60314449)
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キーワード | フィリピン / 社会階層 / 市民社会 / 共同性 |
研究概要 |
平成19年度は、7月、12月、3月に研究分担者全員参加による研究会を行い、お互いの研究を理解するとともに、共同研究の方向性に関して議論した。各研究分担者の研究内容は以下の通りである。 西村は、9月に約1ケ月間、2-3月に6日間フィリピンに滞在し、ルイシータ農園の農民運動に関する調査を行った。9月は主に農園における農民への聞き取り調査、2-3月はアテネオ大学における関連文献の収集を行った。川田は8月にセブ市内で調査研究に従事し、グアダルーペの聖母信仰の宗教結社に関するフィールドデータを収集した。セブ市内の一バランガイで草分けの旧家を中心に信奉されていたグアダルーペの聖母が、信徒団(コフラディア)の活動によって普及する歴史的過程が明らかになった。不破は、8月下旬から9月中旬にかけてフィリピンに滞在し、ルソン島及びイロイロ島において農村調査を行った。従来より継続している定量的データ分析を補完するため、主に貧困層の階層移動の可能性に焦点をあててインフォーマルな聞き取り調査を行った。美甘は、8・9月に3週間、3月に10日間程マニラ市に滞在し、様々な社会勢力の政治行動を理解するために、ビジネス・リーダーやNGO関係者への聞き取り調査と現地資料の収集・分析を行なった。関は、2月下旬から3月初旬の2週間ほど、マニラ首都圏マリキナ市において、都市貧困層を対象にした政府の再定住プロジェクトに注目しつつ、プロジェクトのプロセスにおいて都市貧困層のコミュニティを中心に広がる諸社会階層間の差異と共同性に関して、予備的調査を行った。長坂は、フランスにおけるフィリピン人移住労働者の調査で得た資料を、移住によって生じる同質化と差異化に人々がどのように対応するかという視点から再検討し、次年度以降のフィリピンの村落調査の課題を明確化した。
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