研究概要 |
本地域調査研究は、21世紀“共成(codevelopment, cosviluppo)"システム構築を研究の全体構想として、イタリアのヴァッレ・ダオスタ州、トレンティーノ=アルト・アディジェ州、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州、サルデーニャ州および、これらの諸地域と隣接あるいは“ひとの移動"を通じて関連する諸国・諸地域を主たる調査対象としている。これら“境界領域のメタモルフォーゼ"と“共成の智"を理解し、そこから新たな21世紀“共成"システムの構築へとむかうことを眼目として、平成20年度は下記の調査研究をおこなった。 1.藤井達也と鈴木鉄忠(研究協力者)をトリエステに派遣し、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州と隣接する地域であるイストリア半島における間国境地域の地域調査、精神福祉医療施設、チルコロ・イストリア等での意見聴取、トリエステ大学等での資料収集を実施した。尚、鈴木鉄忠は2009年9月までの予定でそのままトリエステに長期滞在し、本グループへの情報提供を継続中である。 2.新原道信(研究代表者)がミラノ大学とサッサリ大学と新リスボン大学において、研究者・知識人の意見聴取と資料収集を実施した。 3.新原道信(研究代表者)とAlberto MerlerとMariaantonietta Cocco(研究協力者)を中心としてサルデーニャ州(島)とその比較対象であるカーボベルデ諸島における島嶼地域の地域調査、カーボベルデ大学等の研究者・知識人の意見聴取、カーボベルデ大学等での資料収集を実施した。 4.これと並行して、中村寛(研究協力者)を中心として、ヨーロッパ社会の文脈とはことなる場所であるニューヨークにおいて比較調査、資料収集を実施した。 5.これらの成果を研究グループ内部で共有するための研究会・研究打ち合わせを行った。
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