研究課題
地震や火山噴火等の地殻活動は時に大災害を引きおこす。減災のためには、地震・火山活動を予測することも重要であり、多角的な監視手法の確立が必要である。近年、地震や火山活動などの地殻活動に関連する様々な電磁気学的な現象が報告されており、従来の弾性学的なパラメータに加えて、地殻活動を予測するための指標的なパラメータとして有効である可能性が極めて高い。本研究では、地震に伴う電磁気現象の(1)正確な把握およびそれらの物理機構の解明、(2)地圏-大気圏-電離圏結合過程の解明、さらに、(3)地震学や衛星データとの比較をするために、電磁気環境が良好でかつ大きな地震が繰り返し発生している台湾とインドネシアにおいて、多点複合ULF電磁場観測を行うことが目的である。平成20年度はインドネシアの観測点の強化と統計的なデータ解析を主として実施した。インドネシアでのフィールドワークとしてスマトラ島コタブミへのULF電磁場観測点の設置、ジャワ島プランプハウラトウULF電磁場観測点の観測強化等を実施した。また、データ解析ではインドネシアのGPS-TEC(電離層総電子数)について10年間(1998-2008年)解析し、M>6の地震の数日前から2週間前に電離層電子密度が有意に減少し、その空間的な広がりはかなり広がっていることを示した。台湾関連では、東海岸の花蓮近郊の観測点のメンテナンスを行った。また、国立中央大学(中歴)と協働して地震に関連するTEC変動をより詳細に解析するために、九州大学の久住観測点に衛星ビーコン受信装置を設置した。
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