研究概要 |
海外調査概要:(1)研究代表者(有馬)と3名の連携研究者(石川)が、アンタナナリボ大学R.Rambeloson教授と、R.Rakotondrazafyの協力を得てマダガスカル南部および東部の調査を10-11月に30日間実施し構造地質的データの採取と岩石試料の採集を行なった。アンタナナリボ大学の協力を得て国際セミナーをアンタナナリボで開催した(10月26-29日)参加者100名)。横浜国立大学大学院生(日本人大学院生1名とマダガスカル人文部科学省国費留学生1名が同行した。 研究成果概要:(1)マダガスカルおよび南部アフリカの原生代変動帯に分布する下部地殻起源の超高温変成帯が30xlOOkmにわたり分布することを明らかにし、変成温度と圧力条件に解析を行ない最大950℃、0.65GPaの値を得た。下部地殻フルイドによる交代作用により希少鉱物hogbomiteが広範囲に生成したことが新たに確認された。これら岩石の変成年代を正確に決定するため、ジルコンの分離を行ない予察的分析を行なった。(2)超高温変成帯に分布する塩基性火成岩起源変成岩の地球化学的特徴を明らかにした。(3)マダガスカル東部に分布する変成岩および花崗岩の調査を行なった。予察的研究から、これら岩石が東一および西ゴンドワナ大陸の衝突帯に分布することが認められた。(4)カメルーンに分布する花崗岩類から初期太古代35億年のジルコンU-Pb年代を得た。成果をJ.Mineral.Petrol.Sciences(日本鉱会誌)に発表した。有馬の指導で、カメルーン人文部科学省国費留学生が、カメルーンに分布するゴンドワナ大陸起源岩石の研究を博士論文にまとめ,横浜国立大学から博士の称号を授与された。(5)これら成果を学会発表:岩石鉱物鉱床学会・地質学会など学会・シンポジウムにおいて発表した。(6)研究成果を学術雑誌に投稿準備中である。
|