研究概要 |
海外調査概要:研究代表者(有馬)が、マダガスカル・アンタナナリボ大学R.Rambeloson教授と、R.Rakotondrazafyの協力を得てマダガスカル南部において地質調査を9-10月に約4週間実施し構造地質的データの採取と岩石試料の採集を行なった。横浜国立大学大学院生(マダガスカル人文部科学省国費留学生)2名が同行した。 研究成果概要:1.マダガスカル南部に、下部地殻起源の超高温変成帯が30x100kmにわたり分布することを明らかにし、変成温度と圧力条件に解析を行ない最大950℃、0.65GPaの値を得た。下部地殻フルイドによる交代作用により希少鉱物hogbomiteが広範囲に生成したことが新たに確認された。これら岩石の変成年代を正確に決定するため、ジルコンの分離を行ないU-Pb-Th同位体測定を行い原生代の年代を得た。2.超高温変成帯に分布する塩基性火成岩起源変成岩の地球化学的特徴を明らかにした。これら岩石が東-および西ゴンドワナ大陸の衝突帯に分布することが認められた。有馬の指導で、マダガスカル人文部科学省国費留学生が、マダガスカル南部の調査地域に分布する岩石学的研究を博士論文にまとめ,横浜国立大学から博士の称号を授与された。3.これら成果を学会発表:米国地質学会、日本鉱物科学会・地質学会など学会・シンポジウムにおいて発表した。4.研究成果を学術雑誌にJournal of Petrology (ISI Impact F=4.289), Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (ISI IF=0.796)などに4編発表した。
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