• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

歴史的港湾都市における持続可能な遺産マネジメントとツーリズム開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19404006
研究機関九州大学

研究代表者

西山 徳明  北海道大学, 観光学高等研究センター, 教授 (60243979)

キーワード歴史的港湾都市 / 文化遺産 / ツーリズム / 持続可能な開発 / 国際協力 / リビングヘリテージ
研究概要

「ヘリテージ・ツーリズム開発による地域発展の条件は、遺産の本質的価値の真正な継承と地域社会(local community)の持続的な発展の相互補完による実現である」とする本研究の仮説を検証するため、過去3年間に対象事例で採取したデータの解析を進めるとともに、昨年度より本研究成果の応用展開を試みているリビングヘリテージ(=人の住む遺産)研究の展開として、JICAと協力してヨルダン国サルト市において地域社会が持続的に取り組みうる文化遺産マネジメントと観光開発のあり方について実証研究を進め、開発モデルの国際協力への実用可能性を考察した.また、昨年度に引き続き、海外の先進的な歴史的港湾や文化遺産を資源とするツーリズム開発地を調査し、本研究の目指す宮島およびレブカにおけるツーリズム開発の可能性を評価した。
本年度の具体的成果は、以下の3点である。すなわち、第一は、日田市小鹿田焼の里重要文化的景観や雲仙市神代小路重要伝統的建造物群保存地区等の日本の遺産地域の事例からリビングヘリテージ価値評価の枠組みを抽出できた点、第二は、レブカの遺産を単に建造物群の価値として捉えるのではなく、住民による都市遺産や歴史的建造物の住みこなし方を都市史研究、住み方調査研究等の手法を応用、分析することで、リビングヘリテージとして総合的に評価することができ、その評価価値をマネジメントするだめの計画策定条件を抽出可能であることを明らかにした点、第三に、ヨルダン国サルト市および欧州先進事例調査から、リビングヘリテージ評価の枠組みを適用することで、歴史的市街地や集落等に対して行われてきた従来の遺産評価に、新たな視点を導入でき、日本独自の文化遺産観光開発国際協力の可能性を確認できた点である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 集落・町並みの保存理論からみた文化的景観2010

    • 著者名/発表者名
      西山徳明
    • 雑誌名

      奈良文化財研究所研究報告『文化的景観研究集会(第2回)報告書生きたものとしての文化的景観~変化のシステムをいかに読むか』

      巻: 第5冊 ページ: 21-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南太平洋島嶼国における近代都市としての景観の晒値付け~フィジー国旧首都レブカの文化遺産マネジメントに関する研究その12010

    • 著者名/発表者名
      八百板季穂・窪崎喜方・西山徳明
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集

      巻: 第75巻第652号 ページ: 1455-1462

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 萩市における文化資源の発掘と都市遺産概念について2010

    • 著者名/発表者名
      村上佳代・西山徳明
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集

      巻: 第75巻第657号 ページ: 2651-2624

    • 査読あり
  • [学会発表] ヨルダンへのエコミュージアム観光開発技術によるリビングヘリテージ保護の試み2011

    • 著者名/発表者名
      西山徳明
    • 学会等名
      文化遺産国際協力コンソーシアム/アジア文化遺産会議「西アジアの文化遺産-その保護の現状と課題」
    • 発表場所
      東京文化財研究所 招待講演
    • 年月日
      2011-03-03
  • [学会発表] 保存のためのフィールドワーク2010

    • 著者名/発表者名
      西山徳明
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      富山大学 招待講演
    • 年月日
      2010-09-11

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi