観光(ツーリズム)の本質は、異文化間の交流にあるが、ツーリズムの本質を空間に具体化するための大きなヒントが港湾都市にあると考え、本研究では、そうした交通の要衝としての役割を一旦失った後、観光開発による再生をめざす港湾都市の事例である厳島神社門前町(広島県廿日市市宮島)およびレブカ(フィジー諸島共和国オバラウ島)を、また2都市の先行事例として旧首都ラハイナ(アメリカ合衆国ハワイ州マウイ島)を比較対象として、(1)文化遺産評価、(2)無形遺産評価、(3)ツーリズム開発評価の切り口から、研究を進め、将来計画が未整備なまま世界遺産リストへの登録を控えるレブカに対し、遺産マネジメントとツーリズム開発の持続可能な関係構築モデルを開発する。
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