研究課題
基盤研究(B)
タイのチェンマイ盆地にあるランプン県では、フッ素を含有した地下水を利用することにより健康被害が顕在化している。本研究では、地下水中のフッ素濃度の把握、健康被害の現状、フッ素の主な摂取経路、及び対策としての低圧逆浸透膜法の評価を行った。その結果、フッ素を含む地下水は広い範囲に広がっており、地下水中のフッ素の最高濃度は16.1mg/Lであった。また、飲料水についてはボトル水への切り替えが進んでいるが、生徒児童の尿からは高濃度のフッ素が検出された。その理由を調べたところ、多くの家庭で炊飯にフッ素を含む地下水を用いており、米飯から多量のフッ素が摂取されていることが明らかとなった。フッ素の除去対策として、現地で普及している逆浸透膜(RO)プラントを調査したところ、フッ素の除去率は高いが、前処理などが適正に行われていない施設が多かった。地下水に含まれるカルシウムやシリカは膜汚染の原因となり、膜透過流束を低下させるが、その時のフッ素除去率の変化は、汚染の状態により上昇または低下することが実験並びに理論解析により明らかとなった。
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