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2009 年度 実績報告書

熱帯泥炭地域の荒廃地修復にともなう炭素収支の変化

研究課題

研究課題/領域番号 19405003
研究機関宇都宮大学

研究代表者

石田 朋靖  宇都宮大学, 農学部, 教授 (00159740)

研究分担者 長野 敏英  宇都宮大学, 農学部, 特任教授 (10012006)
大澤 和敏  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (30376941)
松井 宏之  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (30292577)
キーワード泥炭湿地 / 分解 / 二酸化炭素放出 / 開発
研究概要

タイ国南部の泥炭湿地地域を中心に、東南アジア泥炭地域における開発に伴う土壌呼吸による炭素放出量の推定を目的とし以下のことを行った。
〔広域での泥炭分解推定のための基礎物性値の把握〕
タイ国南部Narathiwatに加え,東南アジアにおける代表的な泥炭地であるインドネシアRiau,マレーシアSarawakの泥炭土壌を用い,ポテンシャル分解速度と地温との関係を室内実験によって計測した。その結果,何れも温度と共に上昇し,35~40℃付近でほぼ同等の最大値を取った後に減少するという同様の変化傾向を示した。値については,3地点でほぼ同程度という興味深い結果が得られたが,他の1地点の結果が30℃付近で,他の約2倍程度の値を取っており,有機物含有量やpHなどでは相違を説明できなかった。こうしたことから,広域推定を行うには,微生物相の違いも含め,更に多点での計測が必要と判断された。
〔地下水位と泥炭層厚が泥炭分解に及ぼす影響の把握〕
昨年度に開発に成功した現地の地温・水分環境を再現させる泥炭分解シミュレータを使い,タイ国南部NarathiwatとNakhon Si Thammaratで採取し輸入した泥炭試料で室内実験を実施した。その結果,どちらの泥炭でもほぼ同じ値を取り,その変化は地下水位-5cm程度までは一定値,地下水位-5~-40cm程度まで増加,その後,地下水位-40~-60cm程度において一定値になるという新たな興味深い知見が得られた。また,これらの結果は現地調査の値ともほぼ一致していた。こうした結果から,泥炭層は40cm以上厚かったとしても,表面からのCO2放出量には影響を与えないという極めて興味深い新たな知見が示された。こうした知見は雑誌論文として投稿準備中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 水・温度環境が熱帯泥炭土壌に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      荒井見和, 石田朋靖, 大澤和敏, 長野敏英, 片桐大蔵
    • 学会等名
      農業環境工学関連学会2009年合同大会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2009-09-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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