研究概要 |
近年発展途上国から先進国へ輸入される養殖水産物から残留抗生物質が検出される事例が増加しており,食の安全確保の点から問題視されている.インドシナ半島の養殖場では安価な抗生物質(サルファ剤,キノロン系)の投与が行われ,日本のように出荷前に休薬期間を設けないため,薬剤の残留が起こる.無秩序な薬剤の使用は,薬剤耐性菌の増加を促す.本研究では,現地調査で現場環境中の薬剤濃度を測定して汚染実態を解明し,同時に使用薬剤に対する耐性菌出現率を測定することで汚染と耐性出現の相関を解明する.さらに,特定の薬剤耐性遺伝子のゲノタイプを調べ,遺伝子の分布拡散実態を把握する.
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