研究分担者 |
松政 正俊 岩手医科大学, 教養部, 准教授 (50219474)
宮島 利宏 東京大学, 海洋研究所, 助教 (20311631)
鈴木 孝男 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (10124588)
山野 博哉 独立行政法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 主任研究員 (60332243)
堀 正和 独立行政法人水産総合研究センター, 瀬戸内海区水産研究所, 研究員 (50443370)
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研究概要 |
本研究は、熱帯沿岸生態系の主要な構成要素である海草藻場を対象に、津波に代表されるカタストロフィックな大規模撹乱と局所的な環境改変の複合効果が生物群集に与える影響を解明することを目的とする。この目的を達成するため本年度は下記の研究調査を行った。 1,海草藻場およびベントス群集の長期変動および遷移過程の追跡:現地調査を平成20年2月〜3月に,2001年より継続調査している6定点で行った。その結果,2004年に最も津波被害が大きかった海草藻場においても,海草類およびベントス群集が回復過程にあることが判明した。 2,海草藻場環境の野外調査:上記の海草藻場周辺の堆積物底において地形および水深の測量,採水・採泥を行い,河川によって供給される懸濁物と陸起源有機物の流入範囲と堆積状況を解析するための資料を得た。 3,コア採集による堆積物環境の時間変動の解析:小型コアを用いて,各海草藻場にて堆積物を深さ30cmにわたり採集した。この試料を用いて,堆積環境の推定,および安定同位体分析による海草と陸起源有機物の量の推定のための解析を進行中である。 4,リモートセンシングによる海草分布の広域変動様式の現地計測と回復過程のモニタリング:凧による高解像度空中写真の撮影を,潮間帯から潮下帯の浅い部分の海草藻場を対象に行った。また,現地の航空写真を入手した。これらの映像はGISを用いて空間情報としてデータベース化し,海草の広域分布様式の変異機構を解析する予定である。
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