研究課題/領域番号 |
19405019
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北島 宣 京都大学, 農学研究科, 教授 (70135549)
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研究分担者 |
米森 敬三 京都大学, 農学研究科, 教授 (10111949)
山本 雅史 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (00305161)
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キーワード | 園芸学 / カンキツ / 無核性 / 遺伝子 / 類縁関係 |
研究概要 |
平成21年4月に、研究協力者である同済大学の楊らが江西省南豊県の南豊蜜橘研究所に行き、'南豊蜜橘'無核3系統、有核1系統を選び、人工授粉を行った。8月に楊らとともに南豊蜜橘研究所に行き、人工授粉果実の種子形成に関する調査を実施した。その結果、'南豊蜜橘'無核3系統はいずれも種子数は少ないものの完全種子を形成しており、Aタイプ種子の形成はみられなかった。したがって、中国で無核系統とされている'南豊蜜橘'は少核系統であり、'無核紀州'の無核性とは異なることが明らかとなった。8月15日~8月22日に共同研究者の山本らとともに中国雲南省へ赴き、中国の在来カンキツ調査を実施した。現地で栽培されている約25系統の中国在来カンキツを調査し、聞き取り調査から無核系統といわれていた塘房橘1系統は無核であったが、Aタイプ種子の形成は認められなかった。9月2日~9月23日に共同研究者の山本らはブータンへ赴き、約30系統の在来カンキツ調査を実施した。約8割がシトロン、ライム、イーチャンゲンシスであり、無核のものはみられなかった。11月20日~11月28日に中国広東省と広西荘族自治区に赴き、中国在来カンキツ約30系統の調査を実施した。そのうち、広州市の'四会蜜桔'は無核であり、'沙糖桔'と'滑皮桔'は完全種子が1~2個程度であったが、いずれもAタイプ種子の形成は認められなかった。平成22年2月19日~2月23日に台湾に赴き、約15系統の在来カンキツ調査を実施した。無核とされる'無子桶柑'に完全種子が認められ、調査系統のうち無核のものはみられなかった。これまで調査した中国在来カンキツと日本在来カンキツとのSSR解析を行った結果、マンダリングループとシトロン・ブンタングループに大きく分かれ、マンダリングループはコミカン、ウンシュウミカン、ポンカン、シカイカンのグループにさらに分けられた。
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