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2010 年度 実績報告書

アジア・アフリカにおけるバベシア原虫の分子疫学的調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 19405044
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

五十嵐 郁男  国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80159582)

研究分担者 横山 直明  国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (80301802)
キーワードバベシア病 / アジア / アフリカ / 診断 / 疫学調査 / 遺伝子解析
研究概要

バベシア原虫は熱帯~温帯地域に分布し、ダニによって媒介される。家畜の赤血球内に寄生し、重度の貧血・黄疸を主徴とする致死的感染症を引き起こし、その多くは海外悪性伝染病として指定されている。我が国には、毎年多数の家畜が輸入され、それに伴いバベシア病の日本への侵入が危惧されており、検疫体制強化が重要である。本研究では、世界に先駆けて開発している血清診断法、遺伝子診断法を用いて、アジア・アフリカにおけるバベシアの浸潤・流行状況を明らかにし、日本の動物検疫体制の強化に貢献することを目的としている。
最近明らかにされたウシバベシアB.bovisのスフェリカルボディ4(BbSBP4)遺伝子がコードする蛋白質を作製し、この組換え抗原とこれまで報告されている抗原を用いてELISAについて検討を行った。その結果、BbSBP4蛋白質を用いたELISAは、BbMSA-2c、BbRAP-1/CT、BbTRAP-T、BbSBP-1を用いたELISAに比較して、優れた感度と特異性を有している事が明らかとなった。
平成22年9月23日から28日まで、上海獣医学研究所の張教授らの協力により、中国南部地域より100頭の牛の血清サンプルを採取し、B.bovisのBbSBP4、BbMSA-2c、BbRAp-1/CT、BbTRAP-T、BbSBP-1を用いたELISAおよびIFATにより感染率を検討した。その結果、それぞれ40%、31%、27%、4%、31%、および36%で、BbSBP4を用いたELISAが一番高い感染率を示した。
また、55例の馬血液DNA試料についてLAMP法により感染状況を検討したところ、B.equiとB.caballiでそれぞれ81.8%と56.3%の感染率が認められた。また,混合感染も49.0%のDNA試料に認められた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Spherical body protein 4 is a new serological antigen for the global detection of Babesia bovis infection in catde.2010

    • 著者名/発表者名
      Terkawi MA.Huyen NX, Wibowo PE.Seuseu FJ.Aboulaila M.Ueno A,'Goo YK, Yokoyama N, Xuan X, Igarashi I.
    • 雑誌名

      Clin Vaccine Immunol

      巻: 18 ページ: 337-342

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Seroprevalence of Babesia infections of dairy cows in northern Thailand.2010

    • 著者名/発表者名
      Iseki H, Zhou L, Kim C,Inpankaew T, Sununta C, Yokoyama N, Xuan X, Jitapalapong S, Igarashi I.
    • 雑誌名

      Vet.Parasitol.

      巻: 170 ページ: 193-196

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development and evaluation of two nested PCR assays for the detection of Bahesia from cattle blood.2010

    • 著者名/発表者名
      Aboulaila M, Yokoyama N, Igarashi I.
    • 雑誌名

      Vet.Parasitol.

      巻: 172 ページ: 65-70

    • 査読あり
  • [学会発表] Spherical body protein 4 isanew serological antigen for the global detection of Babesia bovis infection in cattle.2011

    • 著者名/発表者名
      M.Alaa Terkawi, 他9名
    • 学会等名
      45^<th> Annual Japan-US Joint Conference On Parasitic Diseases、
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20110110-20110111
  • [図書] 人獣共通感染症(木村哲・喜田宏編、改訂版)2011

    • 著者名/発表者名
      五十嵐郁男
    • 総ページ数
      551
    • 出版者
      医薬ジャーナル社
  • [備考]

    • URL

      http://www.obihiro.ac.jp/~protozoa/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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