この海外学術研究は、中国瀋陽市に位置する中国医科大学の賈心善教授を海外研究協力者として、海外学術研究の倫理面の対応を行い、日本で非常に少なく中国で非常に多い鼻NK/T細胞リンパ腫(NKTCL)の中国東北地方の症例を継続的に収集し、NKTCLとその背景に出現する異型上皮と上咽頭癌の発生状況を明らかにすると共に、これらの病変の性格を解析する免疫組織化学的方法を用い、あるいは開発して、検索できる保存病理標本でこれらの病変の発症要因の解析を行う。 この研究で開発する保存病理組織標本での免疫組織化学的な腫瘍細胞の特徴的な分子発現の検出方法は、生体内の腫瘍細胞の特徴を明らかにすることが出来て、次世代の分子病理学の研究方法の一つであり、学際的にも、この研究のヒト保存病理標本での検索方法の開発と確立は意義のあるものと理解される。そして、この研究は、血液病理学、ウイルス学、腫瘍学、衛生学に寄与する。
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