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2007 年度 実績報告書

腸管感染症菌の南アジアとアフリカでの流行状況と分子疫学的比較解析

研究課題

研究課題/領域番号 19406015
研究機関大阪府立大学

研究代表者

山崎 伸二  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70221653)

研究分担者 塚本 定三  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 客員研究員 (80250314)
飯島 義雄  神戸市環境保健研究所, 企画情報部, 副部長 (60144739)
キーワードコレラ / 下痢原性大腸菌 / 南アジア / アフリカ / 腸管感染症菌 / 分子疫学
研究概要

インド国立コレラ及び腸管感染症研究所で集められた下痢症患者便762検体から分離された細菌は下痢原性大腸菌が46%と最も多く、次いで01コレラ菌の16%であった。0139コレラ菌は全てで陰性であった。また、下痢症患者便検体37検体にマッコンキー寒天培地上に得られたコロニーを掻き取り、各種下痢原性大腸菌の病原遺伝子についてリアルタイムPCRで調べたところ、elt遺伝子が43%で、esth遺伝子が2.7%、aagR遺伝子が16%、ipaH遺伝子が2.7%、eaeA遺伝子が24%で陽性となり、毒素原性大腸菌が最も多く、次いで腸管病原性大腸菌が多く関わっていることはわかった。一方、ケニアのナイロビの中央医学研究所で集められた下痢症患者便103検体について、リアルタイムPCRで同様に調べたところ、81%でelt遺伝子が、6.8%でesth遺伝子が、9.7%でestp遺伝子が、72%でaagR遺伝子が、27%でipaH遺伝子が、62%でeaeA遺伝子が陽性となった。ケニアにおいては、下痢症に関わる下痢原性大腸菌の割合がインドよりも高く、ケニアにおいても毒素原性大腸菌が最も高頻度に関わっており、次いで腸管凝集性大腸菌、腸管病原性大腸菌となり、インドと多少異なる結果となった。一方、ケニア東部地域の、下痢症患者353検体について調べたところ、79%の検体から下痢原性大腸菌、11%の検体からコレラ菌が分離された。今後、リアルタイムPCRで陽性となった検体から下痢原性大腸菌を単離・同定し細菌学的性状並びに薬剤感受性について調べていく予定である。分離菌については、菌種同定を生化学性状だけでなく、遺伝学的検査法においてより正確に行うと同時に、生物型や血清型についても調べる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular characterization of multi-drug resistant Shigella spp.isolated from epidemic and endemic cases of Shigellosis in India

    • 著者名/発表者名
      Pazhani and Yamasaki, et. al.
    • 雑誌名

      J.Med.Microbiol. (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] インドにおけるインテグロンの分布とインテグロンの保有細菌の性状解析2007

    • 著者名/発表者名
      守屋 有実子、山崎 伸二, 他
    • 学会等名
      第60回日本細菌学会関西支部総会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2007-11-10
  • [図書] 最新細菌・カビ・酵母図鑑「Vibrio cholerae(コレラ菌)」2007

    • 著者名/発表者名
      山崎 伸二(分担執筆)
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      技術情報協会

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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