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2007 年度 実績報告書

否認不可署名方式の理論的基盤構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500005
研究機関茨城大学

研究代表者

黒澤 馨  茨城大学, 工学部, 教授 (60153409)

キーワード公開鍵 / デジタル署名 / 否認不可署名 / universal composability
研究概要

通常のデジタル署名方式とは異なり、万人が筆跡鑑定の素人となるような署名方式を否認不可署名方式という。すなわち、万人検証性が成り立たない。その代わり、署名者アリスは、正当な検証者ボブに対してのみ、確認プロトコルを走らせることにより(m,σ)の正当性を証明し、否定プロトコルを走らせることにより(m,σ)の非正当性を証明する。しかし、否認不可署名方式の安全性をどう定義するかについて、従来、十分な研究が行われていなかった。
本研究では、従来より自然でかつ有用な定義を2つ与え、ついで両者の等価性を証明した。まず、否認不可署名方式の汎用結合安全性を定義した。汎用結合安全性とは、否認不可署名方式が複雑なプロトコルの中にどのように組み込まれようとも、その安全性が保証されるような安全性の定義であり、Canettiにより導入された。従来、デジタル署名の汎用結合安全性の定義は知られているが、否認不可署名方式の汎用結合安全性の定義は知られていなかった。次に、この汎用結合安全性の定義は満たすが、従来のDamgard and Pedersenの定義は満たさないような否認不可署名方式が存在することを示した。この結果をふまえ、より広範囲の方式を包含するような、彼等の定義よりもより自然な安全性の定義を示した。最後に、汎用結合安全性と上記の安全性は等価であることを証明した。ただし、零知識証明に関する理想的なfunctionalityを仮定する。この等価性は、従来知られている全ての否認不可署名方式は、汎用結合安全性を満たすことを意味している。特に、従来よく知られているChaumの否認不可署名方式は、ランダムオラクルモデルにおいて汎用結合安全性を満たす、という結果が得らることになる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Universally Composable Undeniable Signature2008

    • 著者名/発表者名
      K. Kurosawa and J. Furukawa
    • 雑誌名

      ICALP 2008, accepted LNCS

      ページ: 524-535

    • 査読あり
  • [学会発表] Universally Composable Undeniable Signature2008

    • 著者名/発表者名
      K. Kurosawa and J. Furukawa
    • 学会等名
      IACR Technical Report, ePrint 2008/094
    • 発表場所
      IACRのWebサイト
    • 年月日
      20080300
  • [備考] 茨城大学研究者情報総覧

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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