研究課題
本年度は研究最終年度であるので、predicate dispatchの拡張による横断的関心事のモジュール化技術についての、これまでの研究成果をまとめ、現状で最適と考えられるモジュール化機能を備えたプログラミング言語を設計、実装した。設計、実装にあたっては、これまで開発してきたプログラミング言語GluonJを改良した。試作した処理系はJastAddJを拡張して開発したソースコード変換系の前処理系とロード時バイトコード変換系Javassistを用いた後処理系を組み合わせたもので、メソッド起動の高速化技術も組み込まれている。後処理系単体で用いることもできるので、標準的なJava言語の範囲内で今回研究開発したモジュール化機能を試すこともでき、実応用が容易になるように配慮した。実験により、開発した技術の実行時オーバーヘッドは無視できるほど小さいことが確認できた。最終的な研究成果の評価の一環として、GluonJ言語の型システムをFetherweight Javaを拡張する形で作成し、GluonJ言語がもつモジュール化機能の言語全体としての整合性についても評価をおこなった。さらにGluonJ言語と従来から存在する他の言語、例えばアスペクト指向言語AspectJなどとの比較評価もおこなった。また研究開発した言語の試作版をオープンソースソフトウェアとして公開した。
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情報処理学会論文誌:プログラミング Vol.3, no.2
ページ: 1-8
Transactions on Aspect-Oriented Software Development V 5490
ページ: 1-44