研究概要 |
これまで蓄積してきたキューコンピュータの研究結果をもとに, キューコンピュータ用並列化コンパイラの構成方法を確立した. そしてこの確立した方法に従ってC言語約1万行からなる世界で初めてのキューコンピュータ用並列化コンパイラ(QCC)を作成した. できあがったコンパイラはプロセッサアダプティブの仕組みを組み込まれており, またほとんどのプログラムがコンパイルできるなど完成度は高く, そのコンパイル結果も十分満足できるものであった. コンパイラの質を確かめるためにできあがったコンパイラを用いて有名なベンチマークプログラムをコンパイルし, そのコードを従来のコンパイラのコードと比べた. その結果コード量は1/3から1/2程度, 平均並列性は2から8倍という結果が得られた. その後, コンパイラを一般化し将来の開発の基礎コンパイラとなるように構造化と柔軟化を押し進めた. 柔軟化の新しい挑戦として, 最適化を容易にするために、単一代入規則を導入した約1万行のCプログラムからなるSSA コンパイラを新たに開発した。開発は成功裏に終了した。
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