研究概要 |
本年度は以下の点について研究を実施した。 1.制御オートマトンの提案 時間オートマトンの集合において、時間オートマトン間の大域的な遷移を導入することで大域的なオートマトンを構成する枠組みとして制御オートマトンを提案した。状態の優先度にループがない場合、大域的な情報は単一のオートマトンに埋め込まれることを示した。 2.GUI応用プログラムへのコレオグラフィの適用 GUIアプリケーションに対して,その振る舞いをユーザ・内部システム・GUIコンポーネンとの間の通信系列で特徴化し,通信指向プログラミング手法を適用した.通信指向プログラミングでは,2者間の通信の系列をシステム全体の振る舞いとして大域的に記述し,この大域記述を通信の参加者ごとに独立したプロセスに分解する.このためにGUIアプリケーションの大域的な記述としてGUI-CDL,局所的な記述としてGUI-□を定義し,GUI-CDLからGUI-□への変換GUI-EPPを定義する.GUIアプリケーションでは,ユーザとの通信は必要に応じて制限される.この特徴を通信における可視性として導入して,高信頼のGUIプログラミングを実現した.
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