研究概要 |
平成21年度に行った研究と成果はつぎの3つである. 1.20年度に実現した質問伝播に基づく投機的部分冗長除去を論文誌に発表 2.部分冗長除去に基づく大域命令スケジューリング 高位合成において,命令レベル並列性を高めることは,実行効率と消費電力低減の両方に貢献する.本手法は,部分冗長除去という計算の移動を用いた冗長性の除去法を応用し,大域スケジューリングとループスケジューリングの両方を任意のプログラム上で実現できる.さらにスケジューリングの際に生ずる可能性のある冗長性を除去できるので,合成する回路の面積を小さくする効果ももつ.平成21年度は,平成19年度に作成したプロトタイプを拡張し,プログラム全体に適用できるようにした. 3.非メモリアクセス領域解析のプロトタイプの実現 高位合成は,プログラムの変数をレジスタで表現できるメモリにアクセスしない非メモリアクセス領域に適用するとよい.平成21年度は,そのプロトタイプを実現した.
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