研究分担者 |
中所 武司 明治大学, 理工学部, 教授 (70257129)
橋本 正明 九州工業大学, 情報科学研究科, 教授 (20253560)
佐伯 元司 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80162254)
大西 淳 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50160560)
中谷 多哉子 筑波大学, ビジネス科学研究科, 准教授 (30431662)
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研究概要 |
IEEE Std 830-1998で規定された要求仕様書の品質と,JIS X 0129-1994で規定されたソフトウェア品質の相関関係に関するアンケートを実施し,その結果に対して因子分析を実施した結果,「便利さ」「信頼性」「保守性」の3つの因子を抽出した。要求仕様書の品質特性は8項目が列挙されているが,ソフトウェア品質への影響という観点からはこの3つの因子に絞られることが明らかになった。 個別の要求仕様書が,ソフトウェア品質とどのように関わっているかを明らかにするスペクトル分析を考案した。要求仕様書中のそれぞれの要求が,ソフトウェア品質の副特性のどれにかかわるかを判定し,21個の副特性を横軸として,各副特性が何個の要求に関わっているかを縦軸として表示する。複数のWebブラウザについて調査した結果,同一ドメインでは類似した品質スペクトルが得られることが明らかになった。 プロセス改善モデルの代表であるCMMIについて研究した。CMMIは企業のビジネスプロセスを主な対象としており,それ以外のプロセスへ適用するためには工夫が必要である。本年度は,申請者らに身近である学生の卒業研究プロセスへの適用を試みた。その結果,少なくとも2つのプロセス領域「プロジェクト計画策定」と「プロジェクトの監視と制御」について適用可能であることが明らかになった。 その他,組込みソフトウェアやエンドユーザ向けツールなど,ドメインに依存するソフトウェアの要求獲得支援についての研究などを行ったが,具体的な品質評価指標を明示するには至らなかった。
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