研究課題/領域番号 |
19500058
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
石橋 勇人 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (70212925)
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研究分担者 |
松浦 敏雄 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (40127296)
安倍 広多 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 准教授 (40291603)
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キーワード | オーバーレイネットワーク / P2Pネットワーク / 階層的クラスタリング / 分散ハッシュテーブル |
研究概要 |
本年度は、実ネットワークとの親和性が高いオーバーレイネットワーク構成方式を目指して、従来我々が研究してきた階層的分散ハッシュテーブル(DHT)構築方式の改良に取り組んだ.この方式は、ネットワーク上の距離に基づいてノード(コンピュータ)を階層的にグループ化(クラスタリング)し、各クラスタにおいてChordをベースにしたDHTリングを構成するものである.我々の従来の提案方式では、ネットワーク上にノードが一様に分布している場合には効率良い検索が可能であったが、分布の偏りが大きい場合には偏り度合いに応じて検索に要するホップ数(検索を中継するノードの数)が増大してしまうという欠点があった.そこで、本年度はこの点に改良を加え、ノードの分布に偏りがあってもホップ数に影響を受けない方式を提案した.提案方式に基づいてインターネット上の実測データ(公開データ)を利用したシミュレーションを行い、既存研究に比較して良好な結果を得ている.本方式については、情報処理学会全国大会において口頭発表を行った. また、もう一つのアプローチとして、ネットワーク上のノードに対してそれぞれ座標を与える方式に基づいたクラスタリングに関しても研究を進めているところである.こちらの方式については研究に着手したばかりであり、学会等における発表には至っていないが、基礎的な実験結果からは良好な見込みを得ており、引き続き検討を続ける予定である.
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