研究課題/領域番号 |
19500063
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡本 聡 慶應義塾大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10449027)
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研究分担者 |
山中 直明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80383983)
荒川 豊 慶應義塾大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (30424203)
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キーワード | ユビキタスネットワーク / グリッドコンピューティング / Everything over IP / P2P / Linux ルーター / 分散データベース / タイルディスプレイ / 検索技術 |
研究概要 |
“ユビキタスグリッドネットワーキング(uGrid)"をキーワードに、Everything over IPにより、計算機資源、家電製品、情報機器といったデバイスがIPを介して接続される世界が実現される世界を目指した研究を進めた。今年度は、uGridの概念に基づいたコンセプトとして我々が提案している広域分散スケールフリーディスプレイシステムにターゲットを絞り、(1)サービスパーツとしてのレンダリングサーバの探索技術、(2)プライバシー保護のための顔認識技術、(3)画像処理エンジンサービスパーツとしてのPLAY STATION3、の検討を実施した。 研究成果としては、(1)に関して、複数のレンダリングサーバからタイルディスプレイシステムまでの絶対遅延時間ではなく、遅延時間差が動画映像の表示性能に大きな影響を与えることを見出した。絶対遅延時間が影響する場合は自分を中心として最短距離のサービスパーツを検索する必要がある。しかしながら、インターネット全体における遅延時間分布が、自分を中心として距離に応じて釣鐘状に分布する性質を持つため、最短距離のサービスパーツではなく、最も存在頻度の高い距離のサービスパーツを選択することで、遅延時間差を最小とする空きリソースを確保する確率が大きく向上するとの予測を得ることができた。また(2)、(3)に関しては、全体システムアーキテクチャを考察し、PLAY STATION3上で顔認識ソフトを実装し、カメラの画像を画像処理エンジンサービスパーツを経由してレンダリングサーバに転送することでプライバシー保護可能となることの原理確認を行うことができた。
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