研究課題/領域番号 |
19500063
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡本 聡 慶應義塾大学, 理工学研究科, 准教授 (10449027)
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研究分担者 |
山中 直明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80383983)
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キーワード | ユビキタスネットワーク / グリッドコンピューティング / Everything over IP / サービスパーツ / シグナリング / アクセス制御 / サービスシグナリング / クラウドコンピューティング |
研究概要 |
"ユビキタスグリッドネットワーキング(uGrid)"をキーワードに、Everything over IPにより計算機資源、家電製品、情報機器といったデバイス(サービスパーツ)がIPを介して接続される世界を目指して研究を進めた。H21年度は、これまでのuGridがターゲットとしていたサービスパーツの概念をデバイスからプログラムに拡張することを目指した。サービスパーツとしてプログラムを取り扱うことで、ハードウェアリソース及び、ソフトウェアリソースが、仮想ケーブルたるIPを介して接続され、プログラムが実行されるサーバを伝送機器とみなることで、シグナリングにより統一的にリソースを予約する"サービスシグナリング"の概念を提唱し、実証実験を実施した。 H21年度の研究成果としては、(1)通信ネットワークの回線/パス自動設定に利用されるResource Reservation Protocol Traffic Engineering extensions(RSVP-TE)を利用して、ソフトウェア資源(プログラム)、ハードウェア資源(デバイス)、ネットワーク資源(仮想ケーブル)を統一的に制御可能であることを実証し、uGrid概念の適用範を拡大可能であることを実証しか、(2)100Gbps級超広帯域仮想ケーブルを実現する手段として、TCP/IP over SCTP/IPを提案し、低速環境での実証実験結果として、提案方式が有効であることを実証した、(3)アクセス制御方式の検討を進め、(a)サービスパーツのクラス分け、(b)クラス間接続ゲートウェイの導入、(c)IPアドレスの隠蔽、(d)Path Key方式による情報隠蔽、の特徴を持つアクセス制御方式を提案し、アクセス制御環境下でのサービスパーツの動的切換え機能を確認した。 以上の研究成果より、uGridを"サービスシグナリング"に発展させることで、通信ノード(IPルータ)にサーバー機能を配備するような、最新のクラウドコンピューティング環境での統一的なサービス提供手段となり得ることを確認した。
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